(技術的理由により非公開)レバノン:シリアからのヒズブッラー撤兵に向け影響力を行使するようイランに要求
2013年06月11日付 al-Hayat 紙


■レバノン、シリアからの「ヒズブッラー撤兵」に向け影響力を行使するようイランに要求

2013年6月11日『アル=ハヤート』

【ベイルート:本紙】

レバノンのミシェル・スライマーン大統領は、イランの指導部とマフムード・アフマディーネジャード大統領に対し、ヒズブッラーがシリアでの戦闘から身を引くよう影響力の行使を求めた。またスライマーン大統領は、ヒズブッラーが行っているシリアでの戦闘への介入に関し「あらゆる概念や慣習に照らしても許容できない」との見方を示した。

本紙がある公式筋から得た情報によると、ヒズブッラーがヴェラーヤテ・ファギーフやイランのマルジャイーヤを強く信じているなか、スライマーン大統領は、イランのガザンファル・ロクンアーバーディー駐レバノン大使に対して、こうしたレバノンの立場をアフマディーネジャード大統領へ伝達するよう求め、次のように述べたという。「われわれがいかなる当時者であれ、シリア危機へのレバノンの介入に反対してきたように、シリアでの戦闘へのヒズブッラーの公然とした参加は、レバノン国家としてわれわれがそのことをめぐってコンセンサスに達していないがゆえに、絶対に正当化されない」

また同筋が本紙に対し明かしたところによれば、スライマーン大統領はロクンアーバーディー大使に対し、ヒズブッラーがシリアでの戦闘に踏み切ったことが「レバノンに危険をもたらす違法行為であり、かつ、レバノンがよって立つあらゆる概念や、地域紛争をめぐるバアブダー(レバノン大統領府)の宣言に対するクーデタ(インキラーブ)だ」と告げたという。

さらに、イラン大使館前および同大使館付近で起きたデモの参加者に対する発砲事件の犯人についての治安当局の報告を受け、スライマーン大統領は同イラン大使に対し事情の説明を求めた。同大統領は同時に、イラン大使館前で複数の若者が集結しようとする中で起きたヒシャーム・アッ=サルマーン青年(「レバノン帰属潮流」に所属)殺害事件についても問題を提起した。

同公式筋は以下のような見方を示した。「スライマーン大統領はこの手段にでる他なかった。というのも、現在起きていることは、たとえ実践されてこなかったとしてもレバノンの慣習を破るものである。レバノンが(中東)地域のいずれかの陣営に傾けば、レバノンは常に問題や戦争に苛まされることになる。これは、他国がレバノンの領土や内政に介入してきたことで、前世紀に起きたことである。今日はといえば、レバノンの一集団が政治的手段だけでなく軍事的手段を駆使して、他国の情勢に介入をするために国境を越えている。これはレバノン史にない危険な前例を作ってしまう」

(後略)


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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