ギュル大統領、「エルドアン首相と意見の相違はない」
2013年06月13日付 Milliyet 紙
大統領はリゼにおいてゲズィ公園運動について言及する中で、「エルドアン首相と対立していないこと」、「起きている事象を、中東と一括りにしないことが必要」というメッセージを伝えた。
アブドゥッラー・ギュル大統領は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相との一昨日に行ったゲズィ公園デモに関する会談について、「首相はもはや、あちらやこちらから、外からや遠くからといった形ではなく、一対一で、しっかりととした形で話を聞くことを望んでいる。これは素晴らしいことだ。当初から私が言ったことは何だったか。「一連の出来事を民主的な成熟性で乗り切ろう」と言った。これらは決して弱さではない。このことを良く理解してほしい、全て民主的成熟性[の証]である。
■「エルドアン」のメッセージ
ギュル大統領はリゼ、アルトヴィン及びアルダハンを含む三日間の国内視察を昨日開始した。
同大統領は県庁の中庭に集まった国民に呼びかけた。洪水の被害により、リゼ訪問を延期していたことを説明し、メスト・ユルマズ(元首相)とエルドアン首相を念頭に置きつつ、リゼ県が二人の首相を輩出した県であると述べた。
また、同大統領は「現在の首相の故郷である県だ。よくご存知のように、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は私の友人のなかでも最も古くからの最も重要な友人の一人だ。したがって、常に協力してこの国を、全ての都市をさらに美しく、さらに豊かにし、皆さんの平和と幸福をもっともっと増幅させるために、昼夜問わず働いており、今後も尽力し続ける」と述べた。
■「世代間の相違がある」
同大統領は、「クルチダルオール共和人民党(CHP)党首は、大統領が各政党党首を集めること、AKPの党集会を中止させることを求めているが、これをどう評価しますか」との質問に対し、このように答えた。
「私は現時点では結果に注目する。その結果に何が役立つか、何が貢献するか、私はそれに着目する。この点から見た場合、今日の政治的環境の中では、正直に言って、貢献ができるとは思えない。」
同大統領は、デデマンホテルで自身を主賓として催された食事会で行った演説で、ゲズィ公園抗議行動に言及して次のように述べた。
「最終的に『私はこの木は切らせない』と言うものもいる。『その大罪の犯人を見つけろ』と言いつつ通りに出て公園を占領してる訳ではなく、あるいは 『非常事態を解消しろ、この国には飽き飽きしている』と言いつつ、人々は通りに繰り出している訳でもない。一部の若者が何を言っているにしろ、彼らの言うことも我々は理解する必要がある。世代間の違いが存在する。
私の世代と今の20歳の息子の世代は異なっている。これらを理解せねばならない。彼らも『ここに建物を建設しないでくれ、ここはこのままで残すべきた』と言っている。この解決法はどのようなものか、どう解決されるべきか。まず法と政治により行われる。話し合って、決定される。そして、今日、会談の席に着いて、話合いが持たれた。期待が口にされ、結果的に(自分の意見に)固執するばかりでは解決しない。過去数日間で起きた事件ですら、トルコの民主主義が試されているといえよう。」
■ この問題をトルコは乗り越える
同大統領は「政府と意見の相違はありますか」という質問に対し、次のように答えた。
「さて、私がスピーチをおこなうとする。その内容をあなたは自分なりに置き換えて言葉を受け取るでしょう。平和的な形で人びとは意見を表 明することができる、そうでしょう?書き、描き、語ることとができる、したがってこのこと全てが先進的民主主義の一部であり、進歩的民主主義の一包みである。首相も進歩した民主主義について言及するとき、何を意図しているかと言えば、このことを意図している。『何を意図しているのですか』と首相に尋ねれば、首相もあなたがたにこのことを説明するだろう。そのために、善意をもって考えることが必要だ。トルコはこの問題を乗り越える水準にある、と信じている。」
■ 間違いに目を向けることが必要だ
間違いを「正しい」と言い張るならば、説得力を失う。これを皆が理解した。彼ら自身もだ。そのために昨日の、そして一昨日の、彼らの行動をご覧になっただろう。誰もが言ったように、私たちはこのような平和的な形で、暴力的でないデモを区別している。しかしあなた方をも危険に晒す可能性のある形の暴力を含むデモを我々は許さない。初日[の対応]がこのようであったならば、おそらくここまで悪化しなかっただろう。」
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( 翻訳者:山口 南 )
( 記事ID:30394 )