シリア:反体制勢力がハマー県の戦略地点を制圧…ダマスカス国際空港を砲撃
2013年06月14日付 al-Hayat 紙
■反体制勢力がハマー県の戦略地点を制圧…ダマスカス国際空港を砲撃
2013年6月14日『アル=ハヤート』
【ロンドン:本紙】
反体制武装集団は、シリア中部のハマーと南部のダマスカスを結ぶ戦略的街道に位置する軍検問所2カ所と北東部の軍検問所1カ所を制圧した。一方、軍とヒズブッラーの戦闘員は、中部のヒムス県郊外の村に突入した。また「自由シリア軍」はダマスカス国際空港を砲撃、一部の運行に支障が生じるなど被害が出た。
複数の反体制消息筋によると「アッ=シャーム自由人大隊」に所属する「アフル・アッ=スンナ」旅団は、ハマー県ムーラク市と北西部のイドリブ県ハーン・シャイフーン市を結ぶ国際幹線道路の軍大隊の検問所2カ所と同大隊に所属する畜舎複数棟を制圧した。同幹線道路は北部と南部を結ぶ街道で、同消息筋によると、制圧作戦は、15分続き、戦車3両、機関砲4門、装備品を捕獲、軍兵士6人を殺害したという。
シリア人権監視団によると、正規軍は同地区を砲撃し、両検問所奪還のために部隊を動員している。なぜなら「同大隊は、ダマスカス・アレッポ間の主要幹線道路に駐留している点で戦略的にきわめて重要であり、正規軍はアレッポ、イドリブ県ハーン・シャイフーン市、さらにはマアッラ・アン=ニウマーン南部に増援部隊を派遣するにあたって、必ず通らねばならない通過点だから」だという。マアッラ・アン=ニウマーンにおいて、シリア軍はこの4月、アル=ハーミディーヤ軍事基地、ワーディー・アッ=ダイフ軍事基地に対する反体制武装集団の包囲を解除している。一方、ハマー県郊外のカフルヌブーダ市は、軍の砲撃に曝され、アン=ヌアイミーヤ村も軍のヘリコプターによる爆弾、ロケット弾の投下に曝された。
(中略)
マフムード・イブラーヒーム・サイード運輸大臣は政府系テレビで「(ダマスカス国際)空港の滑走路近くに迫撃砲弾1発が着弾し、ラタキアとクウェートからの2便の着陸と、バクダード行きの1便の離陸に遅れが生じた」と述べた。また別の迫撃砲弾が倉庫近くに着弾し、従業員1人が負傷したことを明らかにした。
(後略)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
シリア情勢に関しては「
シリア・アラブの春(シリア革命2011)顛末記:シリア情勢(2011年~)」も参照ください。
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( 翻訳者:青山弘之 )
( 記事ID:30426 )