元文化観光相エルトゥールル・ギュナイはゲズィ公園のデモに関し公正発展党(AKP)の「公式見解」とは異なる発言をしたことで注目を集めたが、今回はエルドアン首相が批判した俳優のメフメト・アリー・アラボラ(註)に助け舟を出した。
ギュナイ元大臣は国会で記者会見を行い、デモ隊の要求を拒否したことや5月31日の出来事が人々の反感を買い「反乱」に繋がったと述べた。名前を出すことなくアラボラ氏の件に言及し、「間違いなく、国中のあちこちでデモに参加した人々は皆、あの公園のことも緑地のことも木をめぐる騒動のことも知らない。 しかしそれぞれが異議を持っていた。自分の人生に他人が干渉することに不満を持っていたということでしょう。ゲズィ公園はこういった人生に干渉してくるあらゆるものやそれを取り巻く言説、現状に反対する人々が、恐怖のない社会で自由に生きたいと願う人々が集まった場所だ。『問題はゲズィ公園だけにあるのではない!』というメッセージが伝えようとしているのはこのことだ」と述べた。ギュナイ元大臣は記者の質問に対し、党内の数名の議員から批判を受けたことを明らかにしたが、自身の辞職については論議されていないと述べた。
さらに次のように述べた。「はじめは国会本会議で発言することも考えたが議長と私の間で見解の相違が生じてしまったのだと思う。記者会見を開く方が良さそうだと考えた。我が国では悲しい事件が起きた。路上や広場は様々な理由で集まった、怒りに満ちた人々で溢れた。正当な環境意識で始まったが、高圧的で手荒い、不当な対応の結果、おそらく国レベルで何百万もの人々がデモの場所へ出始めた。そうなると陰謀家や扇動者が時に事件の裏に隠れて人々の心を刺激し社会の平和を脅かすようになった。治安部隊は、まずこれらの陰謀家を捕まえ公開するということをせずに、与えられた命令以上のことをし、時に不当で不必要に、時には正当だが度を超えた行動を取りデモが広まる原因を作った。単純で管理の行き届かない対処を行う中であたかも政権打倒の願望が生まれたかのようだった。」
(註:アラボラ氏はデモの初期段階にツイッターで政権批判 ともとれるメッセージを流したとしてエルドアン首相から批判を受けていた)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:小野里 ゆみ )
( 記事ID:30505 )