「断食月は遊びにいくものではない」という固定観念を打破したい観光事業者らが企画した、この月の特別休暇プログラムとキャンペーンが成功を収めている。昨年の断食月をいい数字で終えた業界は、今年も魅力的な価格でレジャーのチャンスをつくろうとしている。断食月に、特に保守層に訴えるような様々なコンセプトを持つホテルの満室率には目を引くものがある。
アナトリア通信社が旅行代理店や観光施設の関係者から集めた情報によると、7月9日から始まる断食月のためにエーゲ海や地中海沿岸の観光施設は利用料を25%から40%の間で割引するそうだ。この月の間、断食をする人々のために、ホテルは海水浴場やプールをサフル(断食月中の夜明け前の食事)の時間まで開け、スペシャルアクティビティで断食月の休暇の楽しみを増やそうとしている。
代理店関係者から得た情報によると、断食月のために提示された割引は少なくとも25%で、7月9日より前の割引はさらに増えて50%に到達する見込みだ。今年は、タクスィムでのゲズィ公園事件により減少した予約を補うため特別割引も行われるようだ。トルコホテル業者連盟のオスマン・アユク会長は、観光事業者の間で「断食月は休暇ではない」という観念があったが、断食月が休暇シーズンと重なり始めた3年前に、観光施設が企画したプログラムにより、断食をする人も快適に休暇を過ごせることが示され、今日この観念はなくなった、と述べた。アユク会長は、断食月は海岸沿いだけでなく高原観光のような別の選択肢が急速に発展していることを指摘。今年も断食月をハイシーズンで迎えることになる観光施設は、魅力的なキャンペーンを用意していると述べた。主要な国内観光地であるチェシュメの観光施設は、利用料を半分近くの割合で下げた。ハイシーズン中、値下げ料金でサービスを提供する施設の満室率は急速に上昇していると言われている。
チェシュメ観光ホテル協会のヤクプ・デミル副会長は、「断食月は観光施設に何の支障にもならない。2年前、チェシュメのホテルにおける満室率は50~60%レベルまで落ち込んでいたのに、今では何の減少も見られない」と言う。ホテルが断食期間のために25%からの割引キャンペーンを準備したことに注目したデミル副会長は、次のように見解を語った。
「断食月を休暇として過ごす習慣はすでにできています。この期間中、ホテルという点では何の支障もありません。レストランサービスにおいては当然ながら多少の影響がありますが、それもカバーされていくでしょう。割引の適用により、断食月が休暇を過ごすための機会となりました。この割引を利用したいお客様はたくさんいます。断食月前にこの月の特別利用料金について知ろうと、多くの方からお電話をいただいています。休暇の環境は断食月にすっかり定着したと言えます。」
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( 翻訳者:小川まどか )
( 記事ID:30546 )