昨日イラクのアルビルを訪問したBDP(平和民主党)共同党首のギュルタン・クシャナク氏とマルディン選出無所属議員でDTK(民主社会会議)共同党首であるアフメット・トゥルク氏は、BDP会派副代表ペルヴィン・ブルダン氏とイドリス・バルケン氏がカンディルに渡すため持ってくる予定だった(オジャランからの)書簡がBDP側に引き渡されなかったので、(手ぶらで)カンディルに向けて出発し、PKK指導部と面会後、アルビルへ戻った。
アブドゥッラー・オジャランがイムラルで書き、BDP会派副代表ペルヴィン・ブルダンとイドリス・ブルケン両氏によって、カンディルへ送り届けてもらうためにBDPへ渡されるはずだった書簡が渡されなかったために、アルビルにいたアフメット・チュルクとギュルタン・クシャナク両氏は、カンディルへ手ぶらで出発することとなった。
クルド問題解決プロセスの折衝のため、カンディルに出向いたBDP共同党首のギュルタン・クシャナク氏と、民主社会会議共同党首でマルディン選出無所属議員のアフメト・チュルク氏からなるBDP代表団は、アルビルへ戻った。
クシャナク氏は、面会に関して代表団の名前で記者会見を行い、「最後の詰めのところでカンディルで、KCK(クルディスタン社会連合)幹部らと話し合う必要性があきらかとなったので、今週初め政府と話し合いの場を設けた。この話し合いの後、私たちはカンディルに行き、KCK党首と会談した。平和と解決プロセスについていくつかの議論が続いた。会談は前向きなものであった。政府とカンディル両方と行った話し合いが、平和プロセス前進のために貢献することになるのを期待している。私たちはこのための努力している」と語った。
「今後解決しなければならない問題が山積している」と語るクシャナク氏は、次のように続けた。
「民主化改革についての協議は続くことになる。オジャランとの対話や接触もよりきちんとした形でなされるよう話し合っている。今後こうした取り組みを必要と感じる限り行っていく」。
クシャナク氏は、PKKのトルコからの撤退がどのような段階にあるのかという質問にたいし、次のように答えた。
「彼らは、必要と思った場合、世論に情報を提供している。私たちに対しては、以下のようなことを明確に語っている:『時期及び戦略的にはもう決めている。我々は自分たちの決意は認識しているし、その決意に従って行動している。この決意を実行するために大いなる情熱を持ち、努力を重ねている。プロセス前進のために努力しているが、期待も不安もある』」
クシャナク氏は、ある記者の「解決プロセスのなかで新たな問題が起こるリスクはあるのか」という質問に、「この件で、両者(政府とPKK)が、それぞれに課された責任を十全にそして時機を逸することなく果たすこと、そして新たな問題が浮上する前に、努力するべきだと述べたいと思う。私たちは現在、(解決プロセスが)破たんするリスクがあるとは思っていない。しかし世論や両者の期待には温度差がある。特にクルド人住民、政治的権力者、そしてKCKのそれぞれの期待の程度には、大きな開きがある。これを明確に申し上げたい」と述べた。同時に、7回目の訪カンディル代表団に自身とアフメト・トゥルク氏が参加したと述べたクシャナクは、相手側に誰が参加していたのかについては述べようとしなかった。
先週BDPを代表してセラハッティン・デミルタシュ氏とペルヴィン・ブルダン氏がイムラルへ行き、アブドゥッラー・オジャランと会った。ブルダン氏とイドリス・バルケン氏も今回の代表団に加わるのではと語られていたが、トゥルク氏とクシャナク氏のみがカンディルへ行きPKK指導部と会談した。
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( 翻訳者:藤田昌弘 )
( 記事ID:30709 )