マルマライ鉄道線、8月2日からテスト運行へ
2013年07月08日付 Milliyet 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン首相によって共和国の90周年が祝われる2013年10月29日に、150年来の夢であったマルマライ鉄道線の開通が実現される。そんな「マルマライ鉄道線」で8月2日からテスト運行が始まる。

アナトリア通信社の情報によると、交通海事通信省インフラ投資総局によって作業が進められている、ゲブゼ―ハルカル間の郊外路線の改良と、ボスフォラス海峡トンネル横断鉄道(マルマライ)プロジェクトでは、アイルルクチェシュメ駅からカズルチェシュメ駅にかけての13.6キロメートルの部分は、すべて地下につくられ、ボスフォラス海峡下にトンネルが設置される。

「世紀のプロジェクト」と称され、150年の歴史を持つマルマライは、共和国宣言から90周年記念となる2013年10月29日に、アンカラ―イスタンブル間の高速鉄道線と同時にエルドアン首相によって開通される。マルマライ・プロジェクトの完了のために、海底約60メートルの深さにあるトンネルとレールの敷設と、駅の鉄筋コンクリートの製造が終えられた。

信号の取り付けと駅の電気機械の設置のために24時間体制で作業が続いている。全長13558メートルのトンネル(沈埋部分は1387メートル)、63キ ロメートルの郊外路線、三つ目の線路の追加、新しい上部構造と電気機械のシステムにされる車両が製造されるプロジェクトは、80億6867万リラの貸付を受けて総費用92億9853万9千リラになると見込まれている。2004年に建設作業が始められたプロジェクトでは、今日までに45億1434万3 千リラの貸付で51億9215万8千リラが投じられた。

2013年はというと、13億466万5千リラが貸付で賄われ、15億414万リラの出費が予定されている。今年の支出のうち3632万リラはエンジニアとコンサルタントサービスへ、7億3163万1千リラはボスフォラス海峡トンネル横断鉄道へ、5億188万4千リラはゲブゼ―ハイダルパシャ間とスィルケジ―ハルカル間の郊外路線の改良と電気系統のシステムへ、2億3430万5千リラはというと車両の製造に用いられる。

マルマライ鉄道線の最初の電車は8月1日にトンネルに入れられ、8月2日にテスト運行が始められる。マルマライでは、9月以降事故を想定したシナリオでテスト運行が行われる。(プロジェクトの)完了の後、経営はトルコ国営鉄道総局に引き継がれる。マルマライでは片道一時間で7万5千人、一日に平均で120万人の乗客輸送が目標とされている。

―プロジェクトの歴史は、イスタンブル・ボスフォラス海峡の下を通る鉄道トンネルの構想が初めて浮上した1860年に遡る。トンネルは、海底に建てられた柱の上に設置されるものとして計画された。このようなアイデアや構想は、その後20-30年の間により高いレベルで検討され、1902年には計画がさらに発展した。

この計画では、ボスフォラス海峡の下を通る地下鉄が予定され、海底上にトンネルを設置するものとされた。当時から現在まで、非常に様々なアイデアや構想が試され、新技術が計画に反映された。イスタンブルの東と西の間に広がり、ボスフォラス海峡の下を通る鉄道といった公共交通機関が建設されることに対する要望は1980年代初頭に次第に増え、この結果1987年に最初の包括的な実行可能性の調査がなされ報告された。

この調査の結果、今日のプロジェクトで決定されたルートは、いくつかののルートの中から最適なものとして選ばれた。1987年に主要な路線が決まったプロジェクトは、その後数年間議論され、1995年により詳細な調査と作業が行われることと、1987年の乗客需要予測を含めた実行可能性の最新の調査をすることが決定された。

これらの作業は1998年には完了し、今回の結果は以前手にしていた結果が正しかったことを示し、プロジェクトがイスタンブルの労働者や住民に多大な利益をもたらし、街の交通渋滞に関連して急速に増えている問題を減らすことが明らかになった。1999年にトルコと日本国際協力銀行(JBIC)の間で融資契約が結ばれた。

この貸付契約は、プロジェクトのボスフォラス海峡横断部分で見積もられる融資の基礎となった。この貸付契約は、競争に基づく入札により選ばれる国際的なコ ンサルタントグループの確保も含んでいる。選ばれたユーラシア・コンサルタントは、2002年3月にプロジェクトのために入札書類を準備した。

2002年にボスフォラス海峡横断部分とその周辺のトンネルと四つの駅の建設を含むBC1ボスフォラス海峡トンネル横断鉄道建設、トンネル、駅の事業の入札が行われ、入札に成功した合弁会社が2004年5月に契約書にサインし、2004年8月に作業を開始した。この契約のために2006年に JICAと二つ目の貸付契約が結ばれた。

また、プロジェクトの重要な部分の融資契約を締結するという目的で、欧州投資銀行(AYB)との間に、2004年と2006年には郊外鉄道システム (CR1)融資のため、2006年にはというと鉄道車両生産(CR2)融資のための貸付契約が交わされた。欧州議会開発銀行(CEB)とも2008年に CR1の契約の融資のため、2010年にはCR2の契約の融資のために貸付契約が結ばれた。

CR1の郊外路線の改良と電気機械システムの作業は2006年に入札が開始された(入札の事前資格審査は2004年)。入札で落札した合弁会社と2007年3月に契約が結ばれ2007年6月には作業が開始されていたが、2010年7月に(契約が)取り消された。(契約の)破棄の過程と請負業者の 申請を通じて始まったICC(国際仲裁裁判所)の仲裁期間は続いている。当該の作業の、CR3契約と名付けられた再入札の過程は2010年7月の国際入札の発表で始まった。2011年2月28日に(入札の)申請が行われた。2011年10月26日に、落札した合弁会社との契約が成立し、2011年11月3日に実際に作業が始められた。CR2契約の鉄道車両生産事業は2008年に入札が行われた(入札の事前資格審査は2007年)。これを落札した合弁会社とは2008年11月に契約が交わされ、2008年12月に作業が始められた。

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( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:30739 )