エジプト:ムルスィー前大統領支持の行進で女性複数名死亡、政府・「同胞団」を悩ませる
2013年07月21日付 al-Hayat 紙


■ムルスィー前大統領支持の行進で女性複数名死亡、政府・「同胞団」を悩ませる

2013年7月21日『ハヤート』

【カイロ:ムハンマド・サラーフ;ジャイハーン・フサイニー】

ヨルダンの君主アブドゥッラー2世国王は昨日(20日)エジプトを数時間訪問した。同国王は、今月初めのムハンマド・ムルスィー大統領解任以来、カイロを訪問した初めてのアラブまたは外国首脳となる。同国王は、アドリー・マンスール暫定大統領および新政権の最高幹部らと面会し、共和国大統領府に対して声明を発した。(声明の内容は、)ヨルダン君主は「エジプト国民の国民的選択を支持することを確約した」(というものだった)。ヨルダンの支持表明は、サウジアラビア王国を先頭とした複数の湾岸諸国の表明から数日後に行われる。サウジアラビアは、軍が主導した政変の直後、エジプトに対する20億ドルの経済援助の提供を表明した。この政変は、数百万人の人々がムルスィー解任を求めて参加した抗議デモに「応えて」軍が主導したものだった。またムルスィー前大統領は現在自宅軟禁下にある。

在エジプト・ヨルダン大使のバシャル・ハサーウナ大使は本紙に対し、アブドゥッラー2世国王のカイロ訪問が2時間だけのものであったとしても「それには(訪問それ自体の)意義がある」と述べ、同国王が「エジプト国民の選択を支持することを確約し、またエジプトの安定、安全、治安、繁栄に努めることを確認した」ことを指摘した。同大使は「ヨルダン君主は、アズハル・モスクやコプト教教会などの宗教的施設を含む、エジプトの国民の施設全てに対する支援を確約した。またその実施において、エジプト国民の若者の役割を重視することも確認した」と明らかにした。

ハサーウナ大使は、会談にはヨルダンの上級使節団も加わり、これはアブドゥッラー2世国王が同使節団の同席を望んだことによるものだったと明らかにした。同大使は、同使節団には軍の司令官や参謀総長、ヨルダン諜報機関局長も含まれたことを指摘した。同大使は、会談は「共通の課題…(天然)ガス、電気配線、中継貿易、観光、エジプトの雇用(問題)」を扱ったことを述べた。

ヨルダン君主の訪問は、解任された(ムルスィー前)大統領の支持者らが、同前大統領の地位復帰を求めて行うデモが継続する中行われた。またおととい(19日)の夜、ナイル・デルタのマンスーラ市で行われたムルスィー前大統領支持の行進が、正体不明の者たちにより攻撃され、女性3名、少女1名が殺害された。このことは、新政権と「ムスリム同胞団」を同時に悩ませた。またいくつかの勢力は、当局がデモ行進者らの安全を確保しなかったこと、そして同胞団もまた、これらの女性が衝突に投げ出される結果に注意せず、彼女らを危険区域に押し出してしまったことを非難した。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:30906 )