デミルタシュBDP党首「隣人はアルカイダがいいか、クルド人がいいか」
2013年07月25日付 Hurriyet 紙

BDP(平和民主党)党首セラハッティン・デミルタシュはクルド民族会議(註:Ulusal Kürt konferansı: 今年9月に北イラク・クルド自治政府の首府アルビルにて開かれる予定の会議で、トルコ、イラク、シリア、イラン各国からクルド関連団体が参加すると見込まれる)が、上記4各国でのクルド問題の解決を容易にするだろうとし、シリアの一体性を守る重責はトルコが担うことになると述べた。デミルタシュは「トルコは隣人としてアルカイダがいいのか、あるいはこの地で何千年も隣人であったクルド人がいいのか」と述べた。

BDP党首セラハッティン・デミルタシュは、イムラル島での直近の会談でアブドゥッラー・オジャランが、トルコ政府が9月1日に改革パケットまたはプロジェクトを整備し10月15日までに議会の決議を経て施行させることを求め、和平プロセスの第3段階はその後に始めることができると言ったことを明らかにした。ディヤルバクルで記者団との談話会を開いたデミルタシュは以下のように語った。

■やる、やる

政府サイドに具体的なあゆみはない。「やる、やる」と言うばかりだ。我々の中に疑いの念を湧かせている。我々は政府が実際何をやるのかを見ている。「(政府が国境地域に)駐屯所を建設する」と言うことは恒久的平和を信じないという意味になる。オジャランは悲観主義者ではない。「PKK(クルディスタン労働者党)は国境の外に出たのかどうか」、この議論は終わるべきだ。根本的な問題はどうやって出ていくかではなく、どうやって山から降りてくるかだ。PKKの撤退は法により、非武装化できる。政府はこれをどうやってやるかを議論する必要がある。第1段階は終わった。衝突のリスクはない。第2段階が始まったということだ。

■記者会見ではない

オジャラン氏はイムラル島で記者会見を開くのではなく、ただメディアの代表者らと会うことを望んでいる。政府がこのような簡単な要望を聞き入れず拒否しているのは理解できるものではない。オジャランは違法な何かを望んでいるのではない。バルバイ(註:逮捕拘留中の国会議員)に権利があるのならオジャランにもある。健康診断もせずに適当に放っておくというなら政府はこの和平プロセスをリスクにさらしたということだ。

■我々はジズレの人々を理解した訳ではない

ディヤルバクルやジズレで起きた事件がどんな動機で行われたのか我々は理解しているわけではない。助けるつもりで藪蛇をつつくことがないようにする必要がある。和平プロセスは重要だ。プロセスの失敗を狙う者たちの立場を有利にするような展開に対して、皆注意する必要がある。

■我々の心はロジャヴァにある

(シリアで起きている衝突について)北イラク・クルド自治政府大統領バルザーニはシリアの一体性を守るために努力してきている。クルド民族会議はそこでの諸問題を乗り越えることに貢献するだろう。クルド人の心はロジャヴァ(シリアのクルド人居住地域)に向けられている。彼らは自分たちが孤独ではないと分かっている。彼らは決して孤独にはならない。2日前に我々はPYD(民主統一党)党首サリフ・ミュスリムと会った。我々は衝突の停止のため努力している。しかし真の役目はトルコが担うことになる。トルコはこうした調停者を頼らず、大胆な行動をとる必要がある。トルコはアルカイダか、あるいはこの地で何千年も隣人であったクルド人を隣人としたいのか。

■会議は非常に重要だ

クルド民族会議は4か国におけるクルド問題の解決を容易にする。全中東という観点からも特筆すべき成果を挙げ、地域のバランスを変え得る影響力のある会議になるだろう。クルド人がどの国でどのような法的地位で生きていくのかがこの会議で宣言される。シリアにおける窮地を乗り越えるための重要な決定がなされると考えている。

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( 翻訳者:小野里ゆみ )
( 記事ID:30938 )