イラク:クルド人40人がシリアの反体制サラフィー主義集団を離反し帰国
2013年07月28日付 al-Hayat 紙

■ヌスラ戦線とともに戦うことを拒否したジハード主義者40人がクルディスタンに帰還

2013年7月28日『ハヤート』

【アルビール:バースィム・フラーンスィース】

クルディスタン地区政府の宗教関係(ワクフ)省は、クルド人40人がシリアのバッシャール・アル=アサド政権打倒のための戦闘に「ヌスラ戦線」ととも参加したものの、同戦線がシリアのクルド人に対する戦闘に「関与」ていることに気付いたため、帰還したと発表した。

複数のクルド・メディアおよび治安情報筋は過去数日間、スライマーニーヤ県出身の数十名の青年がシリアのイスラーム主義集団に加わり、同地で体制との戦闘に参加していたと伝えていた。

マリーワーン・ナクシュバンディー宗教関係省報道官は、本紙に対してこう述べた。「われわれの国民のいかなる一員もジハードの旗印のもとで武器をもって戦いに参加するのを遺憾に思っている。ジハードとは武器をもって他人と戦うことだ、という考えをわれわれの宗教は受け入れない。それゆえわれわれはすべてのイマームと説教師に対して、国民への奉仕こそが最優先だということをクルド人青年に意識させ、説得するようあまねく指導してきた」また「本章はいかなる人物であってもミンバルを利用したり、ミンバルを使って青年たちを外国でのジハードへと扇動したりすることを拒否する」と付言した。さらに、ナクシュバンディー報道官は次のように明言した。「私は帰還した者の一部に出会った。彼らは後悔し、こうした考えにだまされたと述べた。また彼らは自分たちの決定が個人的なもので、ヌスラ戦線を通じてアサド政権打倒に参加することを親族にも知らせなかった、と言った。さらに、自分たちの同胞であるシリアのクルド人に対する戦闘に関与したことに気付いて帰還したのだ、と教えてくれた」その上で「彼らのような者たちが多数、クルディスタン地区に帰還している」ことを指摘した。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

シリア情勢に関しては「シリア・アラブの春(シリア革命2011)顛末記:シリア情勢(2011年~)」も参照ください。

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( 翻訳者:前田悠作 )
( 記事ID:31000 )