パレスチナ:「ファタハ」と「ハマース」はエジプト紛争を内紛へと持ち込む
2013年08月02日付 al-Hayat 紙

■「ファタハ」と「ハマース」はエジプト紛争を内紛へと持ち込む

2013年8月2日『ハヤート』

【ラマラ:ムハンマド・ユーニス】

エジプト危機が勃発するや否や「ファタハ」と「ハマース」はそれぞれ7年来互いの間で爆発し続けている闘争に急速に没頭し始めた。「ファタハ」は同危機を「ハマース」により多くの圧力を向ける好機とみなしており、その目的はハマースの弱体化とガザ地区を取り戻すことである。一方「ハマース」については、エジプト危機を利用し「ファタハ」に対するパレスチナ人の世論を扇動しようとしている。ファタハがエジプトで起こっていることへの「ハマース」の役割に関する「偽りのレポート」をエジプトに提供していると疑っているのである。それはエジプトにおけるパレスチナ人民のイメージと利益に反映されている。

ファタハとハマースは最近、お互いにメディア攻撃を開始した。これら二つの組織のスポークスマンらはアラブ衛星放送のテレビ画面に戻り、お互いに、お互いの敵対者に対する、あるいは「パレスチナ人民の利益」に対する「陰謀」の証拠を暴露し合っている。

これら二つの組織の新たなメディア戦争の勃発は、パレスチナの街での批判をかき立てた。

西岸、ガザ地区および離散している独立したパレスチナ要人グループは昨日(1日)、以下のような声明を発表した。「(ファタハとハマース間の)激しいメディア合戦による傷つけ合いによって、国際社会やアラブ人から見たパレスチナ人民のイメージが日々歪曲(わいきょく)されつつある」またこれが「無気力状態」と形容されたことに対して遺憾の意を表したが、彼らを「分割のディーラー」とみなすことによりこの状態に相成っている。

また同グループは次のようにも述べた。「継続する和解の凍結の結果パレスチナ人民が賄っているすべての苦しみにもかかわらず、満足した状態を」彼らは生きている。したがって、パレスチナ人と国家の指導者らが一体となり、和解を実行し「ファタハ」と「ハマース」に活性化を強いることを要求した。また同様に、マフムード・アッバース議長とハマースの政治局長ハーリド・ミシュアル氏に「和解への道を即座に切り開き始める用意をすること、パレスチナ人自身の希望を再生させ、カイロとドーハで調印された項目を実行することを求めた。

ガザ地区と西岸の当局は、メディアや両組織の活動家に対して処罰の措置に訴え出た。ガザでは「ハマース」が、エジプトでの「ハマース」の役割についての「偽りのニュース」を報道したとの理由で、衛星放送局の「アラビーヤ」やニュース通信社「Together」を閉鎖した。西岸については、当局が「ハマース」メンバーとその支援者に対する逮捕キャンペーンを強化し、交渉再開に反対するデモを激しく制圧した。制圧はこん棒などでの激しい殴打で行なわれ、これにより多くの負傷者が発生した。一方、人道機関はガザにおける情報機関の閉鎖およびラマラでのデモ隊への激しい暴力に対して強く抗議した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:栗原利枝 )
( 記事ID:31056 )