MITはすべての地券情報を検索可能
2013年08月18日付 Radikal 紙


国民のすべての地券記録が、国家諜報機構(MİT)に対し「オンライン」で公開されることが、バイラクタル環境大臣によって確認された。

国家諜報機構(MİT)が、トルコにおけるすべての公的機関のデータベースに入って、プライバシーを要するデータを、「オンライン」で許可なく入手できることに関する文書の存在が、初めて一人の大臣によって確認された。タラフ紙の情報で、エルドアン・バイラクタル環境都市整備大臣は、MİT の政務局と地券・不動産登記総局との間で結ばれた協力文書が、MİTに地券情報をオンラインで閲覧できる権限を与えるものだと明らかにされた。一方、ビナリ・ユルドゥルム交通大臣は、文書が明らかになった後、この件についての報道を否定していた。

■質問書で確認

平和民主党(BDP)ヴァン県選出議員ナズミ・ギュル氏は、多くの省庁に加えて環境都市整備省にも「MİTに、無許可でデータベースにオンラインでアクセスする認可を与えた文書に、署名したのか否か」と質問した。バイラクタル大臣は、トルコ大国民議会議長を通じての質問書に対して、問題とされる文書の存在を認めた。バイラクタル大臣は、MİTの政務局と地券・不動産登記総局との間で結ばれた協力文書によって、MİTが、地券情報をオンラインで閲覧できるようになると述べた。またバイラクタル大臣は、この文書によりデータの共有が行われると、個人の生活のプライバシーを侵害するおそれがある、とする批判は根拠がないと述べ、公的サービスを効果的に、かつ迅速で効率よく実行するために、地券情報がMİTに与えられると弁護した。バイラクタル大臣は次のように話す:「地券記録や不動産情報を共有するために、要請した公的機関や組織、自治体と文書を交わしています。この文書により、各機関は法律で許可された情報だけを閲覧でき、入手した情報は公的サー ビスのために使用します。MİTの政務局と我々の関連機関である地券・不動産登記総局との間で交わされた文書は、提供すべき情報のみが、オンラインで共有されることを目的としています。」

■処方箋情報がMİTに

地券・不動産登記総局に加えて多くの機関とMİTの間で結ばれた文書により、トルコから個人情報の保護が完全に消えてしまった。MİTはもはや、トルコで生活するすべての人の疾病の情報、処方箋でどの薬を購入したか、クレジットカードの支出の内訳、読んだ本や新聞、消費情報を知ることができる。さらに、個人が滞在したホテル、誰と宿泊したか、といった渡航履歴のすべてもが、MİTの手にオンラインで渡る。文書が交わされる前から、MİTも他の治安機関のように、個人が犯罪に関与した具体的な証拠がある場合に限って、当該の機関に文書を送り、その情報を確保することができた。しかし今回の文書によって、MİTに、すべての機関のデータベースに自由にオンラインでアクセスし、あらゆる情報を引き出し蓄積する権限が認められたのだ。

■議員も監督下に

ついにMİTが、共和人民党の一部の国会議員のデータファイルを開いたことが明らかになった。地券記録や売買情報をオンラインで閲覧できるMİTは、野党のリーダーや議員の不動産運用までも瞬時に参照できるようになる。共和人民党ケマル・クルチダルオール党首の別荘について以前、実はこうしたことが背景にあって議題に上り、議論されたのであった。

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( 翻訳者:小川まどか )
( 記事ID:31210 )