ラービア・アダウィーヤ広場の歩道の修理作業
■エジプト:今日のデモが同胞団の運命を決定する
【カイロ:ムハンマド・サラーフ】
エジプトの同胞団は、今日のデモにおける自らの動員に賭ける。それによって、暫定政権およびその同盟者の圧力に対抗しようというのだ。暫定政権支持者の多くは、軍がさまざま政治勢力および革命推進派との合意の下で設定した行程表に従い、危機の政治的解決の重要性を唱えている。
「イスラム集団」の指導者であるアッブード・ズマル氏は、政治的解決に至るべく軍の指導部と連絡していることを明らかにしたが、同胞団は次々と襲いかかる治安筋の攻撃の最中、デモへの動員を試みている。すでに同胞団指導者のムハンマド・バルターギー、前労働力相のハーリド・アズハリー、ガマール・アシュリーがギーザ県のタルサーで拘束されている。この一週間、通りでの動員が少なかっただけに、今日のデモは同胞団の運命にとって決定的なものとなるだろう。
ズマル氏は一つの案について明らかにした。それは4つの段階からなるもので、その最後に「行程表」の実行が来るが、ただしそれは「憲法に沿った解決」によってとされる。さらに氏は「正統性の固持は必ずしもムルスィー前大統領の復職を意味するものではない」ことを明確にしつつ、「同胞団は、憲法に従った正統性こそが現在の行き詰まりからの出口になる」と見ていることに注意を促した。
一方、軍事関係の情報筋がハヤートに明かしたところによると「軍隊は国民の誰一人、排除しようとなどしていない。社会におけるどんな集団であれ、建設と発展の車輪を前に進めるべく、現在の政治の場そして行程表に加わろうとするならば、軍事関係の諸機関も国家機関のどれにも、それを禁じようという意志を持つものなどない」ということである。
しかしながら、この情報筋は「治安筋が得た情報によると、同胞団の支持者は今日のデモで、軍隊と警察を挑発しようとしている」と伝えた。また「こうした挑発行為に乗らないようにという厳しい指示が出されているが、治安関係者は治安の乱れや一般社会の安全が脅かされないよう、違法な試みに関しては、断固たる姿勢で容赦なく対応する」ということも明らかにした。その一方で「シナイ半島北部のエルアリーシュの南にあるマザーリウ地区で、治安部隊は14人の武装したテロリストを逮捕したが、その際、治安部隊との銃撃戦の中で2人が死亡し、この集団が攻撃に使っていた車3台が破壊された」と伝えた。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:八木久美子 )
( 記事ID:31296 )