国民の生命に災いをもたらす中国製タイヤ
2013年09月12日付 Jam-e Jam 紙
同日付イラン紙13面より転載
同日付イラン紙13面より転載

おざなりの車検、安かろう悪かろうのタイヤ、運転手を襲う睡魔などが原因で、毎年多くの同胞が交通事故死

【ジャーメ・ジャム紙1面】2台のバスが衝突・炎上し、44名が焼け死んだ痛ましいニュースの衝撃を、いまだ多くの国民が引きずっている。国民はこの辛い事故がなぜ起きたのか、さまざまに思いをめぐらし、事故に関与した要因へのしっかりとした対応を、当局に求めている。

 当局もこの問題にコメントを出し、〔遺族に〕お悔やみのメッセージを送付、事故原因の究明を約束するなど、今回の事故の重要性は小さくない。このような事の重大性に鑑み、本紙は今回の問題を社会、経済、そして事故の3つの観点から調査することにした。

 経済部、社会部、そして事件部に所属する本紙記者らは、イラン人が利用する自動車、特にバスに中国製タイヤが用いられている原因と、それがもたらす影響について分析、関係の専門家・当局者とのインタビューの中で、今回の事故が起きた原因について調査した。

 中国製タイヤは低品質の素材を原料に製造されているのもかかわらず、その安さから、一部のドライバーの間で人気が上昇している。タイヤ・オイル・フィルター連合の会長は、こうした問題が悲劇的な事故の発生に大きくかかわっていたとの見方を示している。

 バスの運転手の中には、技術・安全上、欠陥だらけの点検で車検証を取得している者がいることを問題視する当局者もいる。彼らによると、〔自動車事故で〕死亡する市民の数を押し上げるにあたって、こうした問題が決定的な役割を演じているという。

 また、バス運転手を襲う疲労と睡魔、休憩時間もなく、次から次へと運転手に課される過密スケジュール、さらには一部の運転手に見られる麻薬中毒、これらも公共交通機関が起こす流血の事故の原因の一つとなっている。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31432 )