トルコの成長に対応したエネルギー消費の増加に目を付けた日本のテクノロジー会社東芝は、この分野において新規投資を予定している。イスタンブルで東芝インフラ ストラクチャ―開発株式会社の支社を立ち上げた東芝は、トルコと周辺国において地熱、水力、風力、太陽光エネルギーシステムの販売を行う予定だ。
トルコの水力発電や原子力発電を始め、エネルギーへの投資の増加は日本の企業の目をこの分野に集めた。5月にある日本企業が220億ドルの原子力発電所の建設のためトルコとのプロトコルにサインした後、日本のテクノロジーの雄東芝もトルコでエネルギー投資に力を入れていくことを発表した。東芝はこのため東芝インフラストラクチャ―開発株式会社(TAET)の支社をイスタンブルに開いた。2010年に設立されたTAETはトルコと周辺諸国で地熱、水力、風 力、太陽光バッテリーエネルギーシステムの販売を行う予定だ。東芝はトルコを周辺諸国にとっての販売供給拠点として位置づけ、2017年までに 4億ドルの売り上げを目標としている。
東芝インフラストラクチャ―開発株式会社のイスタンブル支社開設のためトルコへ来た東芝コーポレーションの副社長で、東芝電力システム社社長であり最高経営責任者の五十嵐安治氏は、トルコのエネルギー市場と予定している投資についてZaman紙にコメントをした。トルコのエネルギー部門での急速な需要増加を指摘する五十嵐安治氏は、「トルコにおける経済成長と並行して今期電力需要は年間6パーセントの増加を示している。このままいけば、近い将来電力生産量は2倍に増加することが見込まれる」と述べた。五十嵐氏は電力発電所の建設で用いられているモジュール建設の方法が、トルコで計画されている電力発電所でも採用されうることを述べた。水力発電所建設で下請け業者としてトルコの中小企業も仕事を得られると強調する五十嵐氏は、あるトルコ企業と提携することを望んでいると述べた。さらに同氏はトルコのエネルギー市場で 4億ドルの販売収入を目標としていると話し、東芝インフラストラクチャ―開発株式会社が、原子力発電所やその他の施設のトルコでの販売とマーケティングを担っていくと述べた。
五十嵐氏はトルコのエネルギー部門に力を入れる要因を並べ、「トルコは若く、ダイナミックな国だ。地政学的に見てもとても戦略的な位置を占めている。経済発展に伴いテクノロジーも急速に成長している。これらの理由は全て、我々のトルコエネルギー市場における活動を加速させる重要な要因である」と述べた。アメ リカで建設したカイザーズ地熱発電所は世界最大の地熱発電所だと話す五十嵐は、トルコで建設予定の電力発電所にも同じ技術を用いると述べた。五十嵐氏はトルコにおけるエネルギー市場では配分よりも生産の分野でより活発に活動をしたいと述べた。投資がトルコにもたらす雇用に関し、五十嵐氏は次のように述べた:「一つの地熱発電所の建設には日に約500人の労働者の労働が必要であり、この発電所の完成には約3、4年かかる。そのためこの期間を通して日に500人の雇用が生まれることになる。また発電所の完成により、約100人の雇用が生まれるだろう。」
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:酒井 瞬 )
( 記事ID:31438 )