CHPクルチダルオール党首「民主化法案は不十分」
2013年10月02日付 Cumhuriyet 紙
共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首は、エルドアン首相の民主化法案では民主主義の不足を補っていないと述べた。
クルチダルオール党首は、タイイプ・エルドアン首相が発表した「民主化法案」について、トルコの民主主義の不足を埋める処方がない「独裁政権を完成させる法案」と位置づけた。クルチダルオール党首が民主化法案に寸評するため催した記者会見の檀上には、スィンジャン刑務所で拘束中の身で、有罪判決の下った本紙のムスタファ・バルバイ記者が同党首に贈った花が置かれていた。
クルチダルオール党首は、エルドアン首相による トルコの「民主化と自由化に貢献した者」リストにはアドナン・メンデレス、トゥルグト・オザル、ネジメッティン・エルバカンしか入っていないと述べた。ムスタファ・ケマル・アタテュルク、イスメト・イノニュ、ビュレント・エジェヴィトと共に、自由と民主化の闘争の際に命を落とした本紙のウール・ムムジュ記者、アフメト・タネル・クシュラル記者と革命に倒れたすべての人びとを追悼し、感謝した。
さらに、ゲズィ運動で警官の暴力で亡くなった、アリ・イスマイル・コルクマズ氏、エトゥヘム・サルシュリュク氏、、アフメト・アタカン氏、メフメト・アイバルタシュ氏、メデニ・ユルドゥルム氏、アブドゥッラー・ジョメルト氏にも哀悼の意を捧げた。
同党首は、ここ11年間でトルコでは大きく民主主義が欠けてしまったと述べ、「これらを進歩した民主主義として(エルドアンは)推し進めようとしている。今、トルコに、国民の皆さんに尋ねる。発表されたこの民主化法案というところの法案が、この欠陥に対する処方となりうるのか?この法案はこの欠陥を埋めるのか?この法案は欠陥を埋めることはできない、処方とならない」と見解を述べた。
また、法案が発表された会見で、メディア間に差別を図ったこと、エルドアン首相のやり方を「クーデター方式」となぞらえた。「恥ずべきことは、この法案でもって民主主義としているところだ」と述べ、法案に記載されていた是正部分の大半はCHPが国会へ提出したものであり、しかしながらAKPによって撥ね付けられたものだと明らかにした。クルチダルオール党首は「今日、我々の前に置かれた法案の重要な箇所は、我々が提出したものの悪質なコピーである」と述べた。
■「道具への自由」
クルチダルオール党首は、CHPが提出した法案は中身の無いものではなく、バラエティに富んだ、民主主義的で、自由なトルコに向けて取り組んだものだと述べ、「国民が実際に乗り越えているキーボード[で使用できる]文字[の変更]のことや犠牲獣の皮を[航空協会が収集することの終了といった]ことを持ち込んで、国民を誤魔化そうとしている。表面的な道具ではなく、道具を使用する者に自由をもたらすべきだ。ある大学の名前を変えて、構造的な問題が解決されたと思っているのか?」と語った。また会見で、 「我々はこの国に、来たるすべての民主主義のために、踏み出すすべての民主主義の一歩のために、国民に約束する。自由と民主主義をもたらすまで支持をす る。我々は三流の民主主義、三流の自由を求めていない。一部の者だけが望む民主主義、一部の者だけが望む自由を望んでいない」と締めくくった。
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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:31584 )