近づく犠牲祭、各種財団の活動活発に
2013年10月09日付 Milliyet 紙


犠牲祭では、トルコ宗務財団、赤新月社、İHH(人権・自由・人道支援財団)、キムセ・ヨク・ム協会などの機関の斡旋で、トルコから約20万人による100ヶ国への犠牲祭寄付が予想されている。

近づく犠牲祭を前にして、犠牲祭のための寄付キャンペーンを始めた協会や財団のリストには、国外向けの寄付も含まれている。今年20万人以上による100ヶ国以上への犠牲祭寄付が予想されているが、国外への犠牲祭寄付金額はトルコに比べかなり低い。トルコ宗務財団は犠牲獣を国外へ寄付したい人から380リラを求めている一方、国内への寄付を希望する人は550リラが必要となる。赤新月社の国外への犠牲祭寄付金額は300リラだが、国内への寄付金額は575リラである。財団および協会の担当者は、国内外の寄付金額の差をトルコにおける犠牲獣の価格が高いためだと言っている。
トルコから今年20万人以上による100ヶ国への犠牲祭寄付が予想されている。その大きな数字が話題になっている国外への寄付において、寄付の過程がどのようになっているのか、またどれほど信頼できるのかといった点でこの寄付の斡旋をする協会や財団に目が向けられている。国外に向けた犠牲祭寄付の斡旋をする協会や財団には、トルコ宗務財団、赤新月社、İHH(人権・自由・人道支援財団)、デニズフェネリ協会、キムセ・ヨク・ム協会などがある。
大陸や海を超えて行われる犠牲祭寄付は、これらの協会や財団に電話またはインターネットからの申込で始めることができる。確実に犠牲獣を国外へ寄付したい人にとって決定的で最も基本的な2つの基準は、金額と信頼性だ。寄付金額が国や斡旋機関によって変わっても、(寄付した)犠牲獣が屠殺されたという唯一の証拠は、寄付者に屠殺後送られるSMS(ショートメッセージサービス)である。

■国内への寄付金額はより高い

金額の話に移ると、国外への犠牲祭寄付の金額幅は300リラから1000リラの間で変動している。各協会は、寄付される国における家畜の価格帯とその国の状況によって寄付金額を決めていると言っているが、いくつかの協会間で、同一地域のために設定した寄付の金額に差があることも目につく。例えば、キムセ・ヨク・ム協会がパレスチナへ行う犠牲祭寄付に1000リラを求める一方、この金額はデニズフェネリ協会では700リラに下がる。全機関の寄付金額リストにおける唯一の共通点は、トルコ国内への犠牲祭寄付金額が国外に寄付される金額よりも高いということだ。その理由を聞いたところ返ってきた答えは、「トルコにおける家畜の価格は(国外よりも)高い」というものだった。

■赤新月社からは1万1千の上限

寄付金額がより手頃だからなのか、もしくはより必要だと考えられているからなのかはわからないが、国外への寄付の需要はかなり高い。
トルコ宗務財団は、昨年5万人が国外への寄付を行い、今年の寄付件数も昨年と同程度だと予想していると述べた。同様にキムセ・ヨク・ム協会やİHH(人権・自由・人道支援財団)の担当者も5万ほどだと予想していると述べた。
一方赤新月社は、国外への寄付の定数に制限を設け、上限を1万1千と定めた。デニズフェネリ協会は、昨年のトルコ国内への寄付件数と同じく合計8万ほどだと述べている。

■「戦時下」での屠殺

需要が高まるにつれ、寄付が行われる国の数も徐々に増えている。キムセ・ヨク・ム協会のリストには100近くの国があがっている。同様にトルコ宗務財団のリストでは、100近くの地域が寄付可能となっている。
İHH(人権・自由・人道支援財団)は、今日までに受け付けた寄付申込において、今年はシリアが寄付リストの首位にあがっているという。「戦時下のシリアでどのように屠殺が行われるのか?」という質問に対しİHHは、「シリアに運ばれる犠牲獣の一部はトルコの国境都市で屠殺し、その肉をシリアへ運んでいる」と答えた。

■屠殺後の情報はSMSで

屠殺は主に、屠殺が行われる国でこれらの協会のパートナーであるNGO団体または、現地機関によって行われている。
キムセ・ヨク・ム協会は他の機関と違い、条件が適していれば、自費という条件で寄付者を屠殺に連れて行くという。それでは、寄付者は(寄付した)犠牲獣が 何千キロも離れた場所で屠殺されるのをどうやって確認できるのだろうか?全ての協会・財団は、犠牲獣が屠殺された後すぐ、まず寄付者にSMSでそのことを知らせている。しかし寄付者が、犠牲獣が屠殺されたと信じるにはこれでは足りない場合もある。赤新月社やデニズフェネリ協会は屠殺場面をビデオに記録し、その後その映像を寄付者に送るという。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:31641 )