■シリア:人権監視団は化学兵器に焦点を当てる国際社会を批判
【ロンドン:AFP】
シリア人権監視団の創立者であるラーミー・アブドゥッラフマーンは、化学兵器に焦点を当て、シリアでの断続的な大虐殺を無視する国際社会の「偽善」を批判した。
ラーミー・アブドゥッラフマーンと彼のボランティアスタッフは、2011年3月の騒乱開始以来イギリスの中心部に位置するコヴェントリー市から毎日死傷者数を公表してきた。
アブドゥッラフマーンは、ロンドンでのフランス通信社(AFP)とのインタビューにおいて「シリアでは殺害された12万人以上の中の500人が化学兵器で犠牲になった。この死は他の死よりもより恐ろしいものなのか?」と伝えた。
40代であるラーミー・アブドゥッラフマーンはこの状況に憤慨と落胆の意を表した。同氏は通訳を介しアラビア語で「状況は全く変化していない。対立は断続し、血がいまだに流され続け、戦闘の深刻さは増している」と述べた。
同氏はまた「化学兵器に焦点が当てられる中で、われわれは各都市で爆撃や戦車での砲撃、発砲、車爆弾、迫撃砲により日々命を落としているシリア国民の存在を忘れている」と言った。
バッシャール・アサド・シリア大統領は先月、ロシアが提示した取引において備蓄された化学兵器の解体に同意した。この取引の目的はシリアに対する西洋軍事攻撃の回避であった。
しかしアブドゥッラフマーンの述べる所によると、統計では、断続する戦闘により毎月4,000から5,000人の死者が出ており、その死者は戦闘員や民兵、ヒズブッラーの戦闘員、反体制派の武装者、ジハード戦士、一般民などを含む、とされる。
監視団が公表した結果はさらに、主要国際メディアと外国政府は状況が極めて危険である事からシリアへジャーナリスト派遣が困難であることを明らかにした。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:谷山ひかる )
( 記事ID:31739 )