イラン南東部でテロ:14名の国境警備兵が殉教
2013年10月27日付 Jam-e Jam 紙

 テロの邪悪な陰が、再びスィースターン・バルーチェスターン州で自らの姿を現した。今回のテロでは、サラーヴァーンに展開する国境警備隊が狙われ、14名の同胞が殉教、6名が負傷した。

 テロ組織ジョンドッラーの首領アブドルマーレク・リーギーが89年〔西暦2010年〕に逮捕処刑されて以来、これほどのレベルのテロ攻撃がスィースターン・バルーチェスターン州で起きたことは、これまでになかった〔※〕。これまでのところ、このテロ攻撃への関与を認めたグループはない。

※訳注:実際には、アブドルマーレク・リーギー処刑の約1ヵ月後約6ヵ月後に、イラン南東部で大規模な爆弾テロ事件が発生している。

金曜の夕方、国境ゼロメートル地点で

 今回のテロ攻撃は、金曜日の日没頃、サラーヴァーンの国境ゼロメートル地点で、国境警備兵らが巡回を行っているときに発生した。警備兵らはテロ・グループのメンバーや現地の悪党らが国境内に侵入しようとしているのを発見、戦闘が始まった。そして残念なことに、部隊を運んでいた車両が攻撃に遭い、大きなダメージを受けた。

 これは、内務省政治・治安問題担当次官が伝えた、テロ事件の様子である。

 また、治安維持軍国境警察司令官のホセイン・ゾルファガーリー准将は、「金曜日の夜、武装した悪党たちが〔車両で〕移動中の駐屯所の兵士らに待ち伏せ攻撃を仕掛け、戦闘が勃発、サラーヴァーン国境部隊の隊員らが殉教した」と述べている。

〔‥‥〕

 国境警備隊とテロリストらによる戦闘勃発からしばらくして応援部隊が到着すると、国内への侵入を試みていたテロリストらは国境のパキスタン側に逃亡したとのことである。

 今回の戦闘でテロリスト側の死者数は明らかとはなっていないが、スィースターン・バルーチェスターン州の政治・治安担当副知事は、武装した外国人のテロリストたち複数が死亡したとのことである。

〔‥‥〕

ザーヘダーン刑務所でテロリストら16名が処刑

 今回のテロ事件で複数の同胞らが殉教したことを受け、悪事や治安上の罪ですでに死刑判決が確定していた死刑囚16名が、ザーヘダーン中央矯正施設にて、司法関係者らが見守る中、絞首刑に処せられた。

 イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、処刑された者のうち3名は、リーギーの血に連なる者たちで、ザーヘダーン大モスクでの自爆攻撃にかかわっていたとのことである。

 この報道によると、処刑された16名の元死刑囚らの罪状は、悪事や追い剥ぎ行為、麻薬密売などで、処刑された者たちの遺体は刑執行後、法医学庁により治安部隊に引き渡された。

 ザーヘダーン一般革命検察のモハンマド・マルズィーイェ検事は今回の処刑について、「これらの者たちの審理は、何年も前にすでに終えており、彼らへの〔死刑〕判決も最高裁で支持されていた。われわれは何度も、テロ組織やそのメンバーらに、スィースターン・バルーチェスターン州や国の治安を脅かす行為を働かなければ、これらの者たちに対して恩赦を与える可能性もあること、しかし不用意なことをすれば、壊滅的な報いを受け取ることになるということを警告してきた。今回の処刑は、テロ組織のメンバーらによるサラーヴァーン国境警備兵への攻撃と、それによる彼らの殉教に対する報復である」と述べた。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31834 )