国会でスカーフ解禁の日、各党女性議員ら演説
2013年10月31日付 Zaman 紙


各党のスポークスマンは、トルコ大国民議会でスカーフを着用した国会議員に関して見解を述べた。しかしその日、女性議員が議会の演壇で行った演説は波紋を呼んだ。以下、自由を支持する女性議員の演説内容。

・ミフリマ・ベルマ・サトゥル(AKP:公正発展党)
「女性はずっと付属物だった。」
本日、困難な環境にみんなで一緒に終止符を打ちます。スカーフを被った同僚たちは、今日ここにいます。みなさん、ようこそいらっしゃいました。女性は今までずっと付属物のように扱われてきました。スカーフや服装について、議論になりました。今日は、以前にメルベ・カバクチュが経験したような問題は起こりませんでした。女性が政界で残っていくためには、互いに協力することが必要です。女性が政界で積極的な役割を担うことは、トルコの利益になります。今後、女性が今まで以上に、政治、教育、ビジネスの分野で活躍するために努力していくことを約束します。

・ペルヴィン・ブルダン(BDP:平和民主党)
「女性の服装に男性は口出ししないで欲しい。」
女性の振舞いに男性は口出ししないでいただきたいです。このことについて、男性が口を出す権利はありません。女性として、私たちに関する男性の批判や奨めを求めてはいません。私たち女性は、服装について、あなた方から指示されたくはありません。考えることができる頭と行動できる力があることをここで証明できます。女性が声を一つに して、心を一つにして行動する限り、闘いはより大きくなり、自由は広がり、女性に対する見方も変わるでしょう。

・ルフサル・デミレル(MHP:民族主義者行動党)
「人を服装で判断しないで欲しい。」
4人の女性へのモビングが行われています。MHPとして、人を服装で判断することは受け入れられません。私たち女性の服装について、政治的議論をしないでください。私たちの服装は、この国の問題にはなり得ません。国民は、問題を解決するため、そして、互いに議論して妥協点を見いだすために、私たちをここに送り込んでいるのです。喧嘩をするためではありません。私たちは、ここに、理由を持って存在しています。私たちも、あなた方と同じ1人の国会議員です。国を代表し政治を行うためにいます。現代の最大の問題点は、まず問題を起こし、その後に「私が解決する」と述べていることです。私たちは、協力して共に成長することを願う政党です。MHPとして、女性が自分たちの好きな服装でいられるように呼びかけてきました。女性や子供の立場になって考えてみてください。あなた方が私たちのプライバシーを侵害することを不快に思っています。私たちは、何をすべきか分かっています。あなた方との違いは全くありません。私たちのプライベートな部分から出てください。これは、私たちの家族にまで及ぶ問題です。わたしたちは、あなた方のプライベートなことを話しているでしょうか。信仰は自由です。トルコで今日このことが問題として扱われていることは、国がより開放的になったということです。MHPにとって、今日起こっていることは、普通のことです。

・セバハト・トゥンジェル(HDP:国民の民主主義党)
「遅くなったが、権利の侵害は止められた。」
遅くはなりましたが、今日トルコ大国民議会(TBMM)で権利の侵害が止められました。これは、トルコの全ての問題が解決したことにはなりません。女性に関する問題は非常に多いのです。スカーフを被っていない女性も、アレヴィー教徒の女性も、深刻な問題を抱えていることを知っています。信仰をもたない人々も深刻な問題を抱えていることを知っています。この議会は、今後の問題解決に役立つべきだと思います。

・シャファク・パヴェイ(CHP:共和人民党)
「脚がないことが、男性の話しのネタになった。」
国会でズボンを履くことが、ある男性議員により妨害された女性議員として、この話をしています。脚がないことが男性たちから政治的議論のネタにされた1人として話しています。AKPのスカーフを被っていない飾り物の議員の票を、本来の保有者に戻すときがきました。AKPを政権党にした女性たちが議席を取ることは権利です。AKP議員で、スカーフを被った妻を隠そうとし、恥じていることにとても心が痛みます。もちろん、我が国で世俗主義の将来に関して非常に不安があります。私が心配しているのは、スカーフと赤い口紅の間に押しこめられたシンボルではありません。民主化法案で、同じイデオロギーを共有する男性警官は自然に受け入れられているのに、スカーフを被った女性警官が禁止されていることに非常に驚きました。私は、警官が頭に被るスカーフではなく、厳しい将来を恐れています。国会で、ジェムエヴィ(アレヴィー教徒の礼拝所)を新設するために、宗務庁によるファトヴァ(宗教的判断)を求める考え方を恐れているのです。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:31853 )