サウジアラビア:安保理でアラブに常任理事国議席を要求
2013年11月12日付 al-Hayat 紙

■サウジアラビアは安全保障理事会でのアラブに常任理事国議席1議席を要求

【ニューヨーク:本紙】

サウジアラビア王国は、安全保障理事会でアラブ諸国には常任理事国議席を1議席もつ権利があると強調した。そして、パレスチナ問題の公正な解決の達成と、シリア危機にシリア人民の期待に応えるよう対処することについての安保理の失敗を強く批判した。

サウジのアブドゥッラー・ムアッリミー国連大使は国連総会演説において「安全保障理事会がもはや存在しない過去の世界しか反映しておらず、安保理での公正な代表を求める」と述べた。また「安保理の作業を進展させることと、安保理で21世紀の実情が反映される必要性を強調する。そのような安保理では、われわれすべてに影響を与える重要決議が適切な方法で、そして実際に国際社会を代表する大多数で採択される」と強調した。

ムアッリミー大使は国連総会の安保理改革の議論に際する演説で、安保理は「パレスチナおよびアラブの被占領地における状況の対処に失敗した。それは60年以上審議の下に置かれている問題である」と述べた。また「国際的平和と安全の維持、および権利のある者に対する公正な補償に失敗してきたことは、イスラエルによる国際法とパレスチナ人民の権利の侵害、そしてパレスチナの土地の状況を変化させようとする努力の継続を助長してきた」と続けた。

同大使は、シリア危機は「まひしている安保理の傍観の中、残忍な力で人民の希望に対する弾圧を極め、数百万の人々を殺し、追放している体制と相互に関連している。そして安保理のまひは、シリア国民の期待と、国連総会やその決議に表明される国際社会の希望に対する拒否権制度の不正のせいである」と述べた。

同大使は、サウジアラビア王国は「本当の安保理改革と理事国数の増加、そして拒否権制度の廃止か、その使用に厳格な条件を課すことを求める。これらは、安保理に、世界で国際的平和と安全の維持にのための義務履行を可能にすることを目的としている」と述べた。

同大使は「国際性と平等性と地域均衡に基づき、国連体制を本当に改革する必要性を私たちは強調する。国際性・平等性・地域均衡により、理事国の資格、地域代表、安保理の作業計画とその道筋、および安保理決議採択の過程に関する全ての問題の対処につながる」と述べた。

同大使は、サウジアラビアによる「アラブ諸国、アフリカ諸国、その他の公正に代表されていないグループの国からの常任理事国を含むような」安保理の理事国拡大を支持すると強調した。そして「全国連加盟国の意見を反映するような、透明で、意味を持ち、バランスのとれた方法による」安保理改革問題へのアプローチの必要性を強調した。

同大使は、現在の改革プロセスは「長年継続中であり、それではどの地点にも到達できないのは明白だ。私たちが合理的かつ適切な成果に至るためには新たな力を導入することが必要だ」と述べた。

同大使は「安保理でのアフリカ大陸の代表における歴史的不公正の是正を求めている、アフリカ連合の立場を理解する。そしてまた、将来のあらゆる形の安保理常任理事国拡大の際に、アラブ・グループの常任議席を求めているアラブの立場も理解する」と述べた。そして「安保理にてアラブ・イスラーム世界がより強力に存在することについて真の必要性」があることを強調した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:31952 )