■毎年アルジェリアの数十万人の子供たちが学校を去る…犯罪の方へ
【アルジェ:本紙】
健康促進・研究発展アルジェリア国民協会
(FOREM)の会長であるムスタファ・ハイヤーティー教授は昨日、次のように打ち明けた。毎年38万2千人のアルジェリアの子供たちが学校を去り、そのうちの1万5千人は自分が犯した軽犯罪が原因で起訴されている。この数字はアルジェリアの諸都市における軽犯罪の増加の一つの原因を表している。
ハイヤーティー氏は以下のように述べた。「学校からのエスケープはアルジェリアにおいて深刻な現象になった。というのは、毎年学校を去る子供たちの数が40万人近くになり、そのうちの多くが放浪生活と軽犯罪の世界に入るからである。」
この数字の背景には、治安機関が組織犯罪への対応を怠っているのではないかという、アルジェリアのジャーナリズム界で広く共有されている批判がある。それらの組織犯罪には、早い年齢で学校を去った未成年者たちが関わっており、(学校からドロップアウトする)理由の一部は生活状況の困難さと結びついているからである。
ハイヤーティー氏は次のことを明らかにした。毎年18歳未満の1万5千人の子供たちが窃盗罪や財産の侵害や人への侵害、性犯罪などの理由で裁判所に引き渡されている。そして件数の増加は、アルジェリアの刑務所内で認識され得る。というのは、法務省に従う刑務所局は、窃盗や不動産の侵害や暴行や虐待などの軽犯罪に関わっている子供たちの数の継続的な増加を記録しているからである。
またハイヤーティー氏は、起訴される年齢を13歳から10歳に引き下げるとの政府提案を拒否した。
同氏は次のように述べた。「子供たちの犯罪は教育の不足と自分の子供たちに対する保護者の責任感の後退が原因で社会現象になった。」そして以下のように付け加えた。「(保護者が責任を放棄した結果として)子供は一人で放っておかれるようになった。そういう子どもは仮想空間の中で暮らしているようなものであり、自分では意識しないまま、とんでもないことを行うのである。」
また同氏は、麻薬に関わることが子供たちの間で浸透することを警告し「13歳から18歳の間の子供たちの25パーセントが断続的に麻薬を消費している」と述べた。そして次のように言及した。16歳から30歳の年齢層(30万人)は麻薬を慢性的に消費しており、そのため、治安機関が一つの現象、つまり「テロ」に対抗することに集中していたここ数年で、アルジェリアは、麻薬通過国ではなく消費国と描写されるようになったのである。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:細谷文乃 )
( 記事ID:32050 )