レバノン:「私の国籍は私と私の家族の権利」運動がデモ
2013年11月25日付 Al-Nahar 紙
リヤード・スルフ広場でのデモ(ナースィル・タラーブルスィー)
リヤード・スルフ広場でのデモ(ナースィル・タラーブルスィー)

■レバノン:「私の国籍は私と私の家族の権利」運動が国籍制度と法における男女同権を要求する座り込みのデモを実施

【ベイルート:本紙】

ベイルート市中央のリヤード・スルフ広場で、市民団体や組合団体の代表者グループに加え、各地から集まった「私の国籍は私と私の家族の権利」運動の女性及び男性の活動家数百名が座り込みのデモを行い「国籍制度における男女同権と女性を暴力から保護する法律の権利」を改めて要求した。

同運動のコーディネーターであるリナ・アブー・ハビーブさんは政治家及び責任ある立場の者に向けて、次のように語った。「レバノン人は、『不正と剥奪との戦い』の数々の側面に目覚めている。組合運動や労働運動は労働者の地位に見合った給与が認められることをめざしている。また女性の権利を求める運動は、国籍法の改正、および女性を家庭内暴力から保護する法律、女性のためのクオータ(枠)の権利、女性の政治代表、そして個人の地位を保証する民法の成立をめざしている」そして「各地における運動の継続は、次の選挙に向けた準備として、政策決定者と政党に対する圧力を行使するためである」と強調し、運動は「これらの要求を世界的に提起することを検討しており、女性のための市民の権利が保証されていないことに対してレバノン政府が無関心でいることを問いただすための歩みを始めている」と指摘した。

またレバノン女性評議会の議長ジャマール・ガブリエルさんは、責任ある立場の者に向けて次のように語った。「女性が軽視されるのはもうたくさんである。国籍法と家庭内暴力から女性を保護する法律によって女性に市民としての権利を与えることを定めるべく議会へ提出された法案が放置されるのはもうたくさんである」そして「男性が外国人女性に国籍を与えることは人口動態に問題をもたらさないのに、同じ権利を女性に与えることは人口動態に問題をもたらすというのでしょうか」と尋ねた。

また、(ドゥルーズ派の名家アルスラーン家の)ハヤート・アルスラーンさんの代理であるナダ・アルスラーンさんは「相続における女性の権利はどこにあるのでしょうか。政治代表における女性の権利はどこにあるのでしょうか。高貴な義務に背く国家に道理はあるでしょうか。レバノン人の女性が、非レバノン人と結ばれることに反対する国家に道理はあるでしょうか。女性は尊厳をもって子供たちを育てるため、貴重でかけがえないないものを犠牲にしてきました。それにもかかわらず、完全な市民としての権利を奪われているのです」。

また「暴力と搾取はもうたくさん」運動の代表であるヒバ・アッバーリーさんは「政治体制は日々自らの失敗を証明しており、また、レバノン人の母親に公正な法律によって権利を与えることが党派間のバランスを損なうかのような幻想をわれわれに抱かせている。そして、党派の長がそれを拒んでいる、という口実が語られる。そのようにして、女性の支配が継続するのだ」と語り「市民の平和は、女性に完全な市民としての権利を与えない限り実現しない」と付け加えた。

マルヤム・ガザールさんは、国籍法に関心を有する女性として次のように語った。「レバノン女性市民の権利なき祖国に尊厳はない。しかし、人々は私たちを分断し、私たちの権利を奪うために、いつも宗教や党派・宗派の問題を議論している」「しかし、私たちは屈しないし、諦めもしない。自由で尊厳ある生活を送るための権利の要求をこれからも続けていく」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:木戸皓平 )
( 記事ID:32084 )