アルジェリア:啓発キャンペーンにもかかわらず女性への暴力の件数は増加
2013年11月25日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アルジェリア:啓発キャンペーンにもかかわらず女性への暴力の件数は増加
【アルジェリア:カマール・ザーイト】
女性を擁護し、女性への暴力の撤廃を目指す政府機関や民間団体が行っている啓発キャンペーンにも関わらず、公式統計によればアルジェリアにおける女性への暴力の件数は増加している。(11月25日の)「女性に対する暴力撤廃の国際デー」を直前に控え、今年9カ月間に暴力を受けたと報告のあった女性の数は、7,000名に達した。しかし、関係団体によると、実際の数はそれを大きく上回っており、特に、暴力を受けたことを打ち明けない女性が多くいるということである。
またアルジェリア警察の側から提供された数値によると、7010名の女性が暴力を受けたと届出を出しており、うち5,034名が身体的暴力の被害を受け、1,673件が虐待の被害を受け、27名が故意による殺人の被害を受けたという。女性への暴力の分類としては夫からの暴力が1,608件と最も多く、次いで息子からの暴力が538件、そして兄弟からの暴力が418件であった。
これらの数値を受けて、女性擁護団体は、このような現象が増加することの危険性への意識を高めるため、警鐘を鳴らした。女性擁護団体「ワスィーラ・ネットワーク」は昨日(23日)、アルジェリア社会で女性たちがさらされている脅威への意識を高めるために首都アルジェのベン・アクヌーン地区にあるアミューズメントパーク内での巡回を企画した。特に男性優位社会のもとで、女性はいまだ多くの場合、権利を奪われた二級市民としてみなされており、女性たちがあらゆる暴力や侮辱を受ける可能性がある。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:阿部光太郎 )
( 記事ID:32091 )