シリア:ジュネーブ2、反体制派代表団の結成に先立つ問題
2013年11月29日付 al-Hayat 紙
破壊されたデイルアッズールの街中を歩く人々(ロイター)
破壊されたデイルアッズールの街中を歩く人々(ロイター)

■反体制派代表団の結成に先立つ問題―フォード前提条件の排除を呼びかけ

【ロンドン:イブラーヒーム・ハミーディー】

米露合意に含まれる項目の一つに、米政府が反体制派戦線に働きかけ、かつ「シリア国民連合」が反体制派代表団を形成した上で、ロシア政府がアサド政権のジュネーブ2会合への出席を説得するというものがある。これは、同連合を反体制派の中の主流勢力とみなし、交渉プロセスを主導するという考えに立っている。しかし、イスタンブールでの在シリア米大使ロバート・フォード氏と「シリア国民連合」および「シリア国民評議会」とのそれぞれの会議、またジュネーブでの米使節団・露使節団と他の反体制派との会議で、このプロセスは容易ではなく、政治的・組織的問題に直面するであろうことが判明した。

国連がジュネーブ2の開催が来る1月22日であると発表するやいなや、フォード大使はジュネーブからイスタンブールに移動した。本紙が得た情報によれば、フォード大使と、ジョージ・サブラ氏を会長とする「シリア国民評議会」の幹部、また「シリア国民連合」の政治委員会との別々に行なわれた会合では、率直な議論が交わされたようである。この会合の中でフォード大使は「シリア国民評議会」に対して、ジュネーブ2への参加は前提条件なしでなされるべきことを伝えた。そして政権、反体制派双方とも、アサド大統領の処遇に関しても、暫定政府の権限や交渉のスケジュール、議題に関して、交渉の中で、それぞれ自身の立場を表明できるということを伝えた。またフォード大使は、「シリア国民連合」の参加決議を支持を求めつつ、反体制派にはジュネーブ2に出席し、政治的解決を行う以外の選択肢は存在しないことを指摘した。
 
「シリア国民評議会」は、ジュネーブ2への参加決議が行われた場合、「シリア国民連合」からの脱退を暗示していた。しかし「シリア国民連合」の総合委員会の最近の会議では、各地域の包囲の解除、逮捕者の解放を含む信頼の確立がなされた後、一定の基準を設けてのジュネーブ2へ参加することが合意されている。 

(後略)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

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( 翻訳者:中山実佐子 )
( 記事ID:32123 )