イスタンブルのギョクチュルクで、メディア・芸術・実業界の有名人の別荘が多数あるデミルオレングループ保有のケメル・カントリーに衝撃が走った。1991年、観光事業許可に基づき森林地に建設され、今は観光施設・民間住宅となっている居住地域に国がメスを入れる。2013年6月、観光省は、許可に反するとして施設の事業許可を取り消した。その後、森林省は土地使用許可を含む全ての許可を取り消した。最近では、財務省が、土地建設権(土地登記簿) 登録が法令に反するとして、許可取り消しの決定をした。
イスタンブルの観光事業許可に基づき、森林地に建設され今は観光施設・民間住宅になっているケメル・カントリーに国がメスを入れる。最近では財務省が関与を行った。同省関係者によると、財務省は、先週(11月最終週)「施設建設権(私的所有権を含む)法令に反するとして、許可取り消しを要する」決定をした。
ケメル・カントリーに対する国の関与は、文化観光省の決議により始まった。同省は、当該地区が観光施設として使用されていない(事業許可に反する)として、これまで下した全ての許可を2013年6月に取り消した。この決定を受け、森林治水省も森林地に対する土地使用許可を取り消した。これに続き動きを取ったのは財務省国有財産局である。許可に反する建造を行ったことで、建設権(土地登記簿)登録が法令に反するとの決定を取った。決定は短期間のうちに、ケメル・カウントリーで知られるケメル建設観光株式会社に通知されるとのことである。
ケメル・カントリープロジェクトの実現は、1990年代初頭に遡る。イスタンブルのチュルク地区で、2,000ドヌム(約500エーカー)の土地開発を行うケメル・カウントリープロジェクトの許可が下りたことで、観光施設として建設がスタートした。プロジェクトの進展と共に、ゴルフ場やホテルに加え、社会施設、別荘といった投資が行われた。現在、ケメル・カウントリーでは、実業界、芸能界などの有名人の別荘が多数存在する。2008年、ケメル・カ ントリーのオーナー、エサト・エディン氏及び3人の子供がカズ山地で洪水に巻き込まれ死亡した後、同社株の過半数はデミルオレングループに渡った。
財務省及び他2省の見解では、ケメル・カントリーで企業寄りに供された地役権も、独立的・継続的に建設権が土地登記簿に登録されることも妥当でない。そのた め、許可や建設権の取消しが必要である。3省の調査で、「許可に反して観光指定地域で民間による開発が行われている」と報告されている。同調査では、施設を訪れた監査員が「観光施設に見える建造物が実質私有財産であること、個人が電気、水道、ガスサービスに加入していること」と記録している。この状況は、観光事業許可証に反しており、警告にも関わらず法令違反を行っていることが許可に適当でないと強調している。
1991年、ゴルフ場、リゾート施設、ホテル建設を目的として、イスタンブル・ギョクチュルクの一地区がケメル建設観光株式会社に49年の期間で割り当てられ計画は始まった。3省の調査によると、観光事業目的で許可が下された本プロジェクトにおいて、目的から外れた不動産、施設、別荘などが建設された。また、許可を受けずにいくつかの施設は賃貸に供されていた。観光省は、「承認をうけた計画・プロジェクト」から外れているとして、ケメル建設の観光事業許可を取り消した。この展開を受け、森林省も、法令・契約違反の非解消、観光目的で与えられた許可を住宅[建設]としての使用、観光事業許可の取り消しを受けて、これまで与えてきた全ての許可についても2013年6月に取り消した。最近では、財務省国有財産局が「全ての建設権を取り消す」決定をした。ケメル建設株式会社は、本件に関するコメントを避けている。
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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:32188 )