レバノン:「イスラーム団」、トリポリでの災害における政府の対応を非難
2013年12月10日付 Al-Nahar 紙
「イスラーム団」シンボルマーク
■「イスラーム団」:トリポリの殉教者と軍の血はリファアト・イードの逮捕に値するか?
【国営通信】
「イスラーム団」は、声明で「市民複数が負傷した災害についての非難の応酬合戦」を非難した。同団体は「道路関連の社会資本の維持管理における怠慢と無関心は、危うく数十名の市民の命を奪うところだった。彼等は、降雨で道路が湖のようになったため車に閉じ込められた。こうした怠慢は、国家の堕落の規模を明らかにした。また、責任をはっきりさせ、責任者を問責するための真剣な調査が必要である。問責を抜きにして、監査機関や司法機関に向けての非難の応酬で満足するのは許されない。巷で言われている様々な非難をおしゃべりのようなものとみなし、こうした考えに基づき、国民の権利と国家を守るため行動する」と述べた。
また、イスラーム団は「暫定政府と関連省庁が国民の生活上の問題解決に失敗したことや、閣僚同士で汚職について非難合戦をしていることは、新内閣の設立が多くの問題を解決するための鍵であることを我々に確信させる。従って、我々は大統領と政府が義務を果たして組閣し、全ての政治的勢力にその責務を果たさせるよう呼びかける」と強調した。
そして「トリポリ市の治安計画の実行の完了と、同市の代表らががそれを歓迎したことは、この街が国及びその機関が彼らの役割と義務を果たすことを熱望しているということを示している。したがって、我々は全ての機関に、透明性と公正性をもって市民に接するよう求める。透明性と公正性は、相互の信頼を強化し、人々が生活の立て直しを国家に委ね、暴力への道を断つものである」と続けて強調した。
声明は「この文脈の中で、リファアト・イードに対する、情報局への脅迫に関する捜査・捜索令状の発行を歓迎する。しかしながら、その令状が、リファアト・イードや彼の同類が率いるギャング団に狙われたトリポリやジャバル・ムフスィンの人々と軍の将兵の数百もの殉教者と負傷者が流した血に値するのかと自問する」と続けた。
*訳注:リファアト・イードはアラウィー派の「アラブ民主党」リーダー(政務責任者)。内務省情報局に対する脅迫容疑で起訴中。
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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:32239 )