イラク:スィースターニー師、選挙戦における宗教的シンボルの使用に反対
2013年12月14日付 al-Hayat 紙

■イラク:シスターニ氏、選挙戦における宗教的シンボルの使用に反対

【バグダード:本紙】

シーア派の権威である大アーヤトッラー、アリー・スィースターニー師の代理人である、アブドゥルマフディー・カルバラーイー師は選挙戦における宗教的シンボルの使用を警告し、≪ネガティブ・キャンペーン≫の方法にも反対した。また、カルバラーイー師は、自分の能力に自信がある者は選挙に立候補するよう呼びかけた。

カルバラーイー師は昨日(13日)、金曜礼拝の演説において以下のように述べた。「国会には重要な役割がある。内閣の形成、法規の制定、行政遂行の監査である。だから、選挙に立候補することは重大なことなのだ。行政を遂行する為の能力に自信がある者は、国会議員に立候補をすることをためらってはいけない。なぜならば、そういう者が辞退すれば、機会を他の資格が無い者に譲ることになる。そして結果として、大切な行政の遂行を失敗するのだ」

更に同師は、「能力を持たない者は国会議員選挙に立候補してはならない。なぜならば、(上記の)役割を果たすことは簡単ではないからだ。また、立候補する者は自分が問責されないと思ってはならない。なぜならば、彼はアッラーと人々の前に責任があるからだ」と明言した。

また、同師は以下のように述べた「市民は国家が個人のものや団体のものになることを望んではいけない。これはひとえに、国が国民に奉仕することができる機構だからだ。。また、立候補者に多くを求めてはいけない。我々は、既に立候補の為の資格や前提条件を定めている」。

選挙運動については、カルバラーイー師は「とある議員の方がより良いと市民に納得させるのが選挙運動の目的なのだ。よって、選挙戦は、適切な競争の為に、法的にもモラル的にも認められる行いであるべきだ。また、選挙戦が名誉あるものになるためには、それが健全な行いであるべきだ」と述べた。

 また、同師は「国家は選挙プロセスに代表されるような健全な運営をしなくてはならない。そして、法的に受け入れられない振る舞から遠ざかるべきだ」と主張した。

 更に、「拒絶される手法の最たるものは、請負人や業者の力を借りること、、事業の遂行の約束をすること、有権者を納得させる為に宗教的シンボルを利用することである。適任者を知る機会は、選挙公約の中にある」と付け加えた。

 また、同師はトゥーズ・フルマルトが繰り返し攻撃されている件について、住民の中から村防衛の為の特殊部隊を形成したいという住民の要求を、スィースターニー師が支持すると表明した。更に「先日のトゥーズの住民の座り込みは、タクフィールの作戦の定義を明示している。住民はそれを、写真や資料で知らしめた。また、住民は一連の要求を提示し、要求の中には、補償の迅速化、共同作戦室の活性化、彼らの地域が災難に遭っていると認識されること、要求を満たすための立法措置を取ることを求めている。またこれらは、正統で、簡素な要求なので、政府がそれらを実践するのに不可能なことはない」と述べた。

 更に、カラバーイ師は関係各機関に「トゥーズはトルクメン人地域であり、長年組織的で研究された攻撃に曝されている。トゥーズ地域の住民の要求を受け入れること、真剣で実際的な措置をとること、トゥーズ地域の治安回復を急ぐこと」を求めた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:林まり )
( 記事ID:32288 )