シリア、イラク、エジプト:ジャーナリストにとって最も凄惨な場所
2013年12月30日付 al-Hayat 紙

■シリア、イラク、エジプト:ジャーナリストにとって最も凄惨な場所

【ベイルート:本紙】

ジャーナリスト保護委員会が行った調査の最新報告によると、エジプトやイラクでも死に到る暴力はエスカレートしているものの、シリアは2013年も、当地で活動を行なうジャーナリストにとって、最も危険な国となった。

2012年には殺害されたジャーナリストは74人に上ったが、2013年は現地での取材活動中に少なくとも70人以上が殺害された。2013年には、ジャーナリスト殺害事件は三分の二が中東で起きている。
長引く紛争のために、2013年に入って殺害されたジャーナリストの数はシリアで少なくとも29人以上で、紛争取材中に殺害されたジャーナリストの総数は63人に達し、この中にはレバノン、トルコ国境で殺害されたジャーナリストも含まれている。

しかし、この膨大な死者数でさえ、ジャーナリストに迫る危険性の全容を物語ってはいない。ジャーナリスト保護委員会が調査した所によると、2013年に誘拐されたジャーナリストの人数は前例にないほど多く、短期間に少なくとも約 60人がシリアで誘拐されている。また、現在も約30人のジャーナリストがシリアで行方不明となっている。イラクでは現在、2011年以降見られなかったレベルにまで暴力が復活しており、10人のジャーナリストが殺害されている。
エジプトでも同様に、2013年に入ってジャーナリストが殺害される事件が多発しており、現地での取材のために殺害されたジャーナリストは6人に上った。

同委員会の副委員長、ロバート・マフーニー氏は「中東はすでにジャーナリスト殺害のための場と化している。いくつかの場所では取材のために命を落とすジャーナリストの数は減っているものの、シリアの内戦やイラクでの新たな派閥抗争は凄まじいジャーナリストの犠牲者を出している。国際社会はジャーナリストを一市民として尊重し、全ジャーナリストの殺害を訴追することを諸政府及び武装グループに課すべきである。」と述べた。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:石川みのり )
( 記事ID:32443 )