シリア:凄惨な「人道的惨禍」への対処における国際社会の失敗
2013年12月31日付 al-Hayat 紙
アレッポ爆撃後、わが子を運ぶ父親(AP)
アレッポ爆撃後、わが子を運ぶ父親(AP)

■凄惨な「人道的惨禍」への対処における国際社会の失敗

【ロンドン:本紙】

2013年、国際社会はこの1年間で凄惨さを増した、シリアの人道的危機の対処に失敗した。複数の国際機関は、2200万人に上るシリア国民の約半数が「迅速な援助を要する」状態にあると報告し、また、死者数の合計は12万人以上に増加し、負傷者も約50万人にのぼったと発表した。同様に、約700万人の人々が故郷を離れることを強いられ、そのうち300万人が難民になり、400万人が国内避難民になっている。

シリアの化学兵器保管庫に関する米露間の合意、および同案件に関する9月の国際決議の採択は、外交努力の末10月初めに安保理の議長声明が発せられたことに資することとなった。同声明では、あらゆる当事者、特にシリア政権に対して、「国連とその専門機関、および救済活動を行うすべての人道機関による取組みを促進するための適切な措置をとり、シリアの被害者の人々のもとに瞬時に到達できるようにアクセスの確保を行う」ことを促す文言が含まれた。

シリア政府の声明は、「人道的救済の作戦拡大を促進させ、官僚制の弊害およびその他の弊害を取り除くための迅速な手順をとる」ことを誓った。

11月半ば、クレムリン(ロシア大統領府)は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がバッシャール・アサド大統領に対して取った連絡について発表した。連絡は2年ぶりに交わされ、プーチン大統領はその中で、「シリア政府が、その力のすべてを市民の苦しみの軽減とコミュニティ間の平和の再建に注ぐこと、そこに希望がある」と述べた。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:32453 )