パレスチナ:イスラエル軍によって殺害された子どもを弔う
2014年01月04日付 al-Quds al-Arabi 紙
アドナーン・アブー・ハーティルの葬儀
■パレスチナ:ガザ地区北部でイスラエル軍によって殺害された子どもを弔うパレスチナの人々
【ガザ地区:アナトリア通信】
数百人のパレスチナ人が金曜日(3日)の夜、パレスチナ人の子どもの遺体に別れを告げた。子どもの年齢は16歳で、ガザ地区の北部でイスラエル占領軍の銃弾により殺害された。弔いに訪れた人々は、ガザ地区北部のジャバーリーヤ地区で、アドナーン・アブー・ハーティルという名の子どもの遺体を携えて、道々を練り歩いた。イスラエルを非難し、イスラエルへのキサース(訳注:イスラーム刑法により定められた同害報復刑)を求める言葉を繰り返し唱えながら。
アブー・ハーティルは木曜日(2日)の夜に負った傷が原因で金曜日の朝、殉教した。ガザ地区の北東部でイスラエル軍が彼を銃撃したのである。子どもの父親であるムハンマド・アブー・ハーティルが埋葬の儀式の終了後、アナトリア通信社の記者に語ったところによると、「占領軍は全長250ミリメートルの弾丸を使用した重火器で息子を殺した。内臓の損傷が引き起こされ、彼の命を救うための6度の手術は成功しなかった」ということである。また、「彼ほどの年の少年がこのような方法で殺されるとは、どんな罪があってのことなのか。人権はどこにあるのか。アドナーンはジャバーリーヤ地区東部のイスラーム殉教者の墓地の近くにいた。イスラエルに脅威をもたらしてはいなかった」とつけ加えた。
2012年11月にエジプトの仲介で、パレスチナの各グループがイスラエルとの間に結んだ停戦協定によれば、それまでイスラエルが設定していた、ガザ地区との国境地帯に沿って設けられた300メートルの緩衝地帯が撤廃され、農民にそれらの土地への入場と耕作が許可されている。しかし、イスラエルは再びこのエリアにいるパレスチナ人を、狙撃や逮捕の対象とし始めた。また、イスラエルの戦闘機が金曜日の夜明けごろ、ガザ地区の異なる地域に3つの攻撃を行ったが、死傷者は出なかった。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:橋本琴音 )
( 記事ID:32485 )