来日のエルドアン首相、「終身この職にいるわけではない」
2014年01月07日付 Radikal 紙
エルドアン首相は、日本で政界での将来について質問されると、自党(公正発展党)の「三期」の原則*に言及し、「死ぬまでここに留まろう、という考え方はふさわしくない」と答えた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は今日、極東三か国歴訪の最初の訪問国である日本の東京で、外交活動を始めた。まず国の迎賓館として用いられている赤坂離宮で、日本の安倍晋三首相による公式なレセプションによって迎えられた。
■反対側に座ろうとした。
エルドアン首相は公式レセプション後、安倍首相によって見送られる際、(日本では)イギリス式で運転席が右側にあるため、反対側に座ろうとした。エルドアン首相は自分に割り当てられた公用車の右側に向かい、乗り込もうとした。この際、エミネ・エルドアン夫人のバッグが、座る予定の場所にあるのを見て、夫人のボディーガードに渡した。日本の関係者らがエルドアン首相を左側の席へ誘導した。
その後、エルドアン首相は日本の主要な新聞社の一つ日経新聞社の本社に移動し、講演を行なった。講演後、日経新聞の記者たちの質問に答えた。記者からは近づく大統領選に出馬するか否か、「トルコの2023年のビジョンのためにどのようなリーダーシップを発揮するおつもりですか?今後は政界でのリーダーリップをどのように続けようとお考えですか?」といった質問がなされた。エルドアン首相は、公正発展党の「三期」の原則を説明した。首相は最初に「難しい質問ですね」と言い、公正発展党の綱領で定められている原則に言及し、「私は今3期目を務めています。他の多くの友人たちも同じ状況です。よってこの規定によると我々の国会議員としての任期はこれで終わりです」と述べた。エルドアン首相は、政治は議会だけで行なわれるものではないという認識を再び述べ、「死ぬまでここに留まろうという考え方はふさわしくありません。『これも一つの経験だ、この経験が無駄にならないように』と人はよく言います。どうぞ、様々な場所で同じように経験を続けてください。しかし新しく経験を積むことを妨害してはいけません。後から来る世代にも経験を積ませなくてはなりません。彼らも職務に内部から携わってはじめて経験を積むことができるのです」と話した。
エルドアン首相は講演の最初に、2003年にも訪日したことに触れ、トルコがこの10年間で経済をはじめとし、いくつもの段階を経て至った地点について語った。「我々は経済成長と同じくらい民主化にも力を注ぎ、トルコを別のレベルに移行させた」と述べた。また外交政策においても「グローバルな良心と正義」に則って行動したと述べた。
二国間の友好関係を強調する際には、日本企業と技術者がトルコで調印した大規模な投資に触れた。特にヴァン地震の際の日本人による救援に改めて感謝し、「捜索・救助活動の間に亡くなった宮崎さんのことを、彼の故国であらためて感謝の気持ちをもって悼みます」と語った。
*訳注:公正発展党(AKP)の綱領は、3期連続で国会議員を務めた党員は、次の議員選挙に出馬できないと定めている。現在、エルドアン首相は3期目のため、この綱領が変更されるか否か、首相が大統領として今後もリーダーシップをとりつづけるか否か、注目されている。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:32505 )