レバノン:ベイルートでは爆発の懸念、トリポリでは軍への攻撃が増加
2014年01月23日付 al-Hayat 紙

■レバノンの日々を、爆発の恐怖が覆う

【ベイルート:本紙】

昨日(22日)、自動車爆弾の恐怖がいくつかのレバノンの地区を覆った。特にベイルート南部のダーヒヤ地域でこれらの懸念があった。ダーヒヤでは、現在に至るまで5つの爆弾テロに見舞われており、これにより複数の犠牲者を出している。この5つの爆発のうち、最後に起こった爆発はおととい(21日)のものであり、1月2日に無実の民間人の中で自爆犯が爆発した事件が起こった通りと同じ通りで起きた。そして、ひげを蓄えているだけで一部の人々への疑いが起き、(同様に)拘束された。捕まった人は(自らを)民間人であり、音楽活動をしていて、爆発物を持っていないと釈明するような事態に至っている。また内務省治安部隊は、自動車爆弾がベイルートのタリーク・ジャディーダ地区にあるといううわさを否定した。

おととい(21日)の爆発で死亡したマリヤ・ジャウハリーさんの葬儀が荘厳な空気の中、彼女の故郷であるハルマルで行われた。同様に、アフマド・ウバイディーさんの葬儀がタリーク・ジャディーダ地区で、さらに大学生だったアリー・イブラーヒーム・バシールさんの葬儀も行われた。さらに、もう一人の(テロの)犠牲者(の葬儀)も本日(23日)行われた。

一方で、最後に起きた(ベイルートの)ダーヒヤ地区での爆発に関して、捜査が続いた。この捜査では、自爆テロに「KIA」社製の盗難車の動きを追跡することに焦点が当てられている。この盗難車は自爆犯が使用した。公式の情報筋によれば、拘束されている自動車窃盗犯は、自称ナビール・アフマド・ムーサウィーである。彼は詳細について情報を得るためには取り調べに服している。さらに、自爆テロ犯の身元を特定する作業が続いているが、この自爆犯は体が肉片となって飛び散った後、頭の特徴だけは残っていたという。

他方、トリポリでは一部の武装集団によるレバノン軍に向けた攻撃が増加した。トリポリでは、昨日(22日)は不穏な静けさが街を包んでいた。レバノン軍は治安を確保しようとしていたが、昨日朝、軍車両2台に向けて2発のロケット弾を発射された。軍司令部は声明を発表し、レバノン軍への攻撃に関わった武装集団構成員の名前を特定した。なお、兵士8人の負傷者を出しており、うち2人は重傷であるが、その重傷の2人の内1人は夕刻に死亡したという。

加えて、軍の声明は、タッバーナ地区を軍の攻撃の出所であると特定した。さらに、残務処理政府のナジーブ・ミーカーティー首相は、トリポリの彼の自宅で政治治安会合戦略的を主宰した。そして、同氏は「治安機関と住人との間の信頼を回復することと、どのような形であれ軍が攻撃にさらされることがないこと」を強調した。

一方で、昨日(22日)、レバノン特別法廷(STL)が開廷された。これは証人2人の尋問により継続されたものであり、被害者代表の聞き取りが行われた。さらに、検察側の専門家が、証拠の一部について技術的な側面から説明を行った。これらの証拠の中には、監視カメラのフィルムが含まれており、故ラフィーク・ハリーリー首相の乗車していた車を爆破するための、三菱キャンターの爆破数分前の動きをとらえていた。週末までに、第一段階目の尋問が8人の証人に対して行われる予定である。この証人の中には、複数の専門家がおり、彼らは通信上の証拠について解説する予定である。なお、この通信上の証拠とは、検察側が依拠した証拠である。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:小島明 )
( 記事ID:32670 )