■ヨルダン:児童労働対策を議論する会議を開催
【アンマン:ヌールマー・ナアマート】
ヨルダン労働省は、国際労働機関と協力し、児童労働対策の国家的枠組みの適用と職業上の安全と健康の手引における、労働省の行政・管理上の役割についてのワークショップを開催した。
ワークショップは児童労働対策の国家的枠組みを拡大すること、労働検査官が直面する課題を確定すること、児童労働に関する調査を強化するため検査官が必要としていることを特定すること、そして健康衛生面で危険・有害な職業の検査についての手引書原案について議論することを目的としたものだった。
労働省のアイマン・ハワールダ検査長は、教育省や社会開発省のような他の担当部祖と協力し、労働省の検査が児童労働を制限する上で果たす重要な役割について説明した。彼は、児童労働問題は、単に働く児童や彼らを雇用する施設を規制する、あるいは労働市場から撤退させ学校へ戻すものではなく、国家や市民や投資における社会的・経済的影響を結果として引き起こす問題であると指摘した。
彼は特に、労働省は現在のシリア情勢と、その結果ヨルダンに多数が避難している状況で、児童労働制限に全面的に関係する連携者・機関とする意向を強調した。ヨルダンにとって、シリアからの避難民への対応は大きな影響があり、労働省の検査官の負担を増した問題である。
一方「児童労働のないヨルダンへ」プロジェクト前技術長であるニコラス・グライズード氏は「児童労働の規制は多くの課題に直面している。それは多面的なもので、この現象及びその低減への対応に関心を持って検討しなければならない」と述べ、この点及び集団的努力における労働省調査官の役割について説明した。
彼は「問題は法律や政策を定めることではなく、現地でそれらを活性化し、実際に適応させ、児童労働対策の国家的枠組みを実施していくことである」と表明し、労働省と他の関係当局による努力の統合と協調を通して、児童労働に関する全ての情報を網羅したデータベースを作成する必要性を指摘した。
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( 翻訳者:後藤悠紀子 )
( 記事ID:32751 )