■スーパーヒーロー…もはやアメリカのものではない!
【カイス・カーシム】
超人的な英雄「スーパーマン」は、1930年代にアメリカの漫画シリーズに初めて登場した。第二次世界大戦が近づいて以来、この物語とその主人公は広く人気を博した。そして時間と共にアメリカの大衆文化の一部となっていった。漫画の仕様において、ヒーローに対する想像で一致する特色は、力強い超人的な白人男性が人より目立つ特別な衣装を身につけているというものだ。
漫画雑誌における強い力を持つヒーローのキャラクターは、大抵の場合ギリシア神話の神々風で、どこにいようとも悪の勢力を常に打倒できるものだった。アメリカ人自身のモデルは多様になってゆき、新しいアプローチがあらわれた。「スーパーマン」に加えて「バットマン」「スパイダーマン」その他、彼らはテレビや映画の画面上にアニメーションとして活躍の場を移した。しかし今、新しい変化がステレオタイプに起きている。その変化はこの度、アメリカの枠を越えて、具体的には日本から変化が生じた。日本は、さまざまな地元のイメージを提示し、アメリカ以外の諸文化における強いスーパーヒーローの新しいイメージの創作の分野を開いた。ブルカをまとったイスラーム教徒の少女がパキスタンの漫画に登場した。一方ヨーロッパ人たちは、ブリュッセルで「キャプテン・ユーロ」(訳注:欧州連合(EU)を宣伝するために1999年に作られた漫画作品)を創作し、『ナインティー・ナイン』誌を通してアラブ人が彼らに続いた。全ての民族に、それ専用のスーパーヒーローがいるようになったのだろうか?将来的にはアメリカ風のヒーローのモデルを捨て去るのだろうか?これらの問いはスウェーデンのテレビ番組「特別な文化」が報道したもので、新しいヒーロー像は、アメリカの伝統的なイメージから離れ始めた。はじめに、クウェートで生まれた方法がある。クウェートでは、最初の漫画雑誌『99』誌が誕生した。この雑誌のスーパーヒーローたちはイスラーム教徒である。彼らは自分たちの宗教から文化を引き出し、世界中の他のヒーローたちと共に、寛容や、善を愛し悪と戦いという価値のもとに集う。
(後略)
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( 翻訳者:岸本聖美 )
( 記事ID:32772 )