■ヨルダン保守派勢力はパレスチナ人の帰化を危惧して(パレスチナ人と結婚した)ヨルダン人女性の子供たちに市民権を付与する決定を骨抜きにする
【アンマン:ターミル・サマーディー】
過去2日間、ヨルダンで公式な保守潮流と目される政治勢力は、パレスチナ人と結婚したヨルダン人女性の子どもたちに市民権を与えるという政府の方針を弱体化させることに成功した。保守勢力は、この決定がパレスチナ難民のヨルダン領への帰化に至ることを危惧していた。また保守勢力の努力は、アメリカのジョン・ケリー国務長官が尽力している試みと、パレスチナ人の子供への市民権付与決定とが「最も多数のパレスチナ人人口を抱えるヨルダンを犠牲にしたパレスチナ問題の処理」と結び付けられたのを受けてのことだった。
パレスチナ人への権利付与の方針が骨抜きにされたのは、ヨルダン政府が選挙法の改正案を下院に提出するのを見送ったわずか2日後のことだった。法案提出見送りの原因は、保守勢力がこの法律がパレスチナ系ヨルダン人に、議会でより多くの議席を割り当てられることを恐れたことである。
数日前、ヨルダン政府はハーリド・カラールダ政治開発相を通じて、政府は近日中にヨルダン国民により多くの票を与える選挙法改正案を提出する予定であると確認していた。しかし、アブドゥッラー・ヌスール首相は、法案提出決定を取り下げると表明した。
選挙法の改正問題は、それが話題になる度にパレスチナ系ヨルダン人への(権利)割り当てについて論争を引き起こしている。この議論に続いて起きるのが、パレスチナ系ヨルダン人の政治的帰化への非難である。パレスチナ系ヨルダン人は、ヨルダン社会のおよそ半数を構成している。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:阿部光太郎 )
( 記事ID:32830 )