インターネットの規制に関する法、国会通過
2014年02月05日付 Hurriyet 紙


「インターネットが監視下におかれる」として批判を受けていた法律が、国会を通過した。これにより、司法の決定を得ずに「内容に有害なものを含む」インターネットサイトを4時間以内に閉鎖できる。TİB(テレコミュニケーション通信庁)に直接サイトへのアクセスを制限する権限が与えられた。また、サイトのプロバイダにインターネットトラフィックを2年間記録する義務が課せられた。

包括法案に含まれる、インターネット規制に関する新法が盛り込まれた部分が国会総会において承認された。

プライバシーの侵害をしているという苦情が無くても、テレコミュニケーション通信庁(TİB)長官の命令によりインターネットの配信停止が可能となった。

5つの項目からなる法案において、議論すべ4つ目の項目はインターネットに関する禁止を含んでおり、その国会総会における審議が終了した。最後の項目の審議が終了した時点で法案は大統領に提出され、承認をうける。この法改正により、トルコはインターネット分野において中国やイラン、サウジアラビアと同様のコースをたどっていると主張する野党スポークスマンらは、新たに設立され、禁止措置を施行するアクセスプロバイダ協会を「雇われヒットマン」と評した。野党による禁止条項の撤廃や変更の提案は、公正発展党(AKP)の票で否決された。

■裁判所へ行かずとも、禁止

承認された法の条項によれば、インターネット環境においてプライバシーを侵害されたと主張する者は、裁判所の代わりに直接TİBへ訴えることができる。TİBがアクセス制限を決定すると、それはただちに閉鎖を施行するアクセスプロバイダ協会に知らされる。アクセスプロバイダ協会は遅くとも4時間以内に決定を施行する。アクセス制限は、プライバシーを侵害する配信、記事、分野、写真、ビデオに関する内容へのアクセスを制限するかたちで行われる。この要求は、24時間以内に簡易刑事裁判所裁判官へ送られる。プライバシー侵害に関係して、遅れが問題となる場合、TİB長官の命により、アクセスは制限される。この即座の適用は、裁判官の決定を必要としない。

■サイト全体にアクセス制限

裁判官が、人権を侵害する配信、記事、分野に関する内容にアクセス制限の決定を下すことが可能であるように、やむを得ない状況では、インターネットサイト上の全てのコンテンツへのアクセスを制限できるようになる。DNS(ドメイン・ネーム・システム)やURL、IPへの制限により、制限手段を拡大する予定である。URLの制限は、中国やイラン、サウジアラビアにおいて適用されている方法であることが知られている。

■全データがTİBへ

コンテンツプロバイダは、TİBが求める全情報をTİBに提出し、TİBが求める措置をとる責任がでてくる。即時決定のほかに、インターネットサイトへのアクセスを制限する前に、ノーティス・アンド・テイクダウン手続きがとられる。アクセス制限に関する諸決定は協会が施行する。やむを得ない状況以外は、TİBと裁判所の決定は協会が施行する。国内外のオペレーターへはインターネットページのコミュニケーション手段や、ドメインネーム、IPアドレス、ページ上のEメールアドレスを使用し、通知する。電子メールを用いてコンテンツの削除が求められる。

■2年間アーカイブ保存

サーバーはサーバー上の違法なコンテンツの存在を確認次第、削除する責任が生じる。サーバーは、サーバーのトラフィック情報を一年以上二年以内保存し、この情報の正確さ、全体、機密性を守るという責任も負う。アクセスプロバイダは、アクセス制限の決定を下された内容に関して代替のアクセス手段を防止する措置を取ることも義務づけられる。

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( 翻訳者:加園千尋 )
( 記事ID:32834 )