サウジアラビア:司法評議会が裁判所に女性の「ID」への依拠を義務づける
2014年02月10日付 al-Hayat 紙
■サウジアラビア司法評議会が裁判所に女性の「ID」への依拠を義務づける
【リヤド:アフマド・ガッラーブ】
サウジアラビアの最高司法評議会は「すべての裁判所に対して、女性の身分証明に際し、これまでのように男性知人の出廷を求めるのではなく、女性のもつ国民IDに依拠するよう十分に指導を行うこと」を定めた決定を最近発表した。情報筋が本紙に対して語ったところによれば、「一部の女性にとっては男性知人の出廷が不可能であり、彼女たちが身分証明における国家文書への依拠義務を主張していることから起こっている諸問題を考慮すると、この決定は必要なものであると司法評議会は考えた。すべての機関はいかなる口実の下でも、国家文書(の効力)を制限する権利はない。もしそのようなことが起これば、それは国家文書に対する異議申し立て、及び法により認められた市民制度の拒否を意味する。」最高司法評議会はその決定の中で「当事者となるすべての政府機関、特に内務省と法務省に対し女性の身分証明のための指紋認証プログラムを急いで整備し、一部の女性に起こっている障害を取り除くよう」要請した。
また、情報筋は次のように述べた。「一般司法を除くすべての司法機関は、正式な身分証明のために国家が発行した国民IDを携帯している限り、女性に対し男性知人の出廷を要求しない。このことに対し異議を申し立てるいかなる権利も存在せず、公務に携わる者である限り、いかなる口実の下でも決定を実行しないことがあってはならない。公共の制度を代表する規則は遵守されなくてはならず、規則に対し別の解釈を加えてはならない。一時的な制限は、指紋認証システムが採用されるまでの間、必要の範囲内においてのみ考慮される。」
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:甲斐江里子 )
( 記事ID:32901 )