シリア:樽爆弾の被害
2014年02月12日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アレッポで政府による樽型爆弾、700人の遺体が1カ月経った今でも瓦礫の下に残る


【アレッポ:アナトリア通信社】

アレッポにおいて、反体制派が支配する地区へのシリア政府による攻撃が続くなか、700人の遺体が未だに瓦礫の下に埋もれていると考えられる。犠牲者は過去1カ月の間に行われた諸般の攻撃によって命を落とした。

樽型爆弾による度重なる攻撃にさらされた、アレッポ東部マイサル地区で活動する消防・救急隊の一員であるカリーム・アブー・アブドゥッラフマーン氏によると、乏しい資源の中で可能な限りの救助に努めており、現在は「イスラーム戦線」から一時的に供給されたブルドーザーや機械の力を借りていると指摘した。

また同氏が明らかにしたところによると、アレッポは日々およそ10回の樽型爆弾による攻撃にさらされており、多くの地区では住民がより安全な地域へと無秩序に避難し、もぬけの空となっている。同氏は、樽型爆弾を積載したヘリコプターの音が聞こえる地域は特に住民が逃走していると述べた。

国連は、国際人道法に反するとして「樽型爆弾」による攻撃を非難している。

「樽型爆弾」は製造が容易で比較的安価な武器だと考えられている。固形爆発物の混合物が詰められた鉄製の円筒状のものである。その重量は200キログラムから300キログラムの間であり、長さは1メートルで、直径25メートルの範囲の破壊を引き起こす。

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( 翻訳者:立松恵 )
( 記事ID:32933 )