エジプト人女性、虐待の自叙伝をアメリカで出版
2014年02月17日付 al-Quds al-Arabi 紙


■エジプト人女性、同国人夫婦によって奴隷にされた自身の物語をアメリカで出版した本の中で語る

【カイロ:本紙】

シャイマ、それはアメリカで出版された本の著者の名前である。シャイマは今、「ホール」という通称を持っている。「ホール」は彼女の本名ではなく、彼女自身が選んだアメリカ風の通称だ。シャイマは現在24歳のエジプト人女性である。彼女は自身の著書『見えない少女:我らの時代における奴隷売買の真実の物語』で、どのようにしてエジプト人一家に「自分の家族によって売られ、その後アメリカに移住したのか」を語っている。

シャイマによると、実の両親が彼女を借金のかたとしてある夫婦に売ったのは1998年のことだったという。当時彼女は8歳だった。彼女は4年間、彼女は完全に奴隷状態で暮らし、それはこの夫婦に付き従ってカリフォルニアに移住した後も続いた。

シャイマは「私は一日20時間に達するほど長時間働いていました。また虐待を受け、牢屋に近いような場所で眠っていました」と話した。また、夫婦は彼女に「馬鹿」とあだ名をつけていたという。

児童保護当局に彼女の話が伝わった時、シャイマは苦痛の物語を終えた。当局がエジプト人夫婦から彼女を救い出したのだ。そして裁判所は夫婦に2年から3年の懲役を言い渡した。

今日、シャイマは自由な身として生きている。彼女はアメリカ国籍を手に入れ、通称を「ホール」に変えた。そして「子どもの人身売買」問題に対する関心を高める分野で活躍している。

シャイマは最近出した本の中で、自叙伝を書くことを決めた。彼女は本について次のように話す。「私は人々に、何が起きたのかを知らせたかったのです。奴隷制は歴史書の中だけではありません。それは今でも私達の周囲で続いているのです。」

本の中でシャイマは自分自身について、貧しいアレキサンドリアのとある地域に暮らす、子ども11人の大家族の娘であったと語っている。

ある日、彼女の姉に対して、メイドとして働いている家庭で貴重品の一部を盗んだという疑いがかけられた。その家を母親と共に訪れ、主婦の言い分を聞くと「姉妹の代わり」を要求された。そして母親はシャイマを代償としておいて行ったのだ。

この家族はシャイマを連れてカリフォルニアに移ったが、虐待は繰り返され、不特定の人々が当局に通報するまでとなった。そこで当局はこの家に踏み込み、シャイマの身柄を保護した。

シャイマはアメリカ国籍を取得し、エジプトには帰国しないことを決めた。そして実際、2011年に彼女はアメリカ人になった。そしてある高校での学業を終了した。それは職業を得、アメリカ人と共に歩む人生を始めるためで、娘をもうけ、さらに彼女の自叙伝を本にするのである。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:岸本聖美 )
( 記事ID:33009 )