イスラエル:映画監督からの提案、ガザ地区を第二のシンガポールに
2014年02月18日付 al-Hayat 紙
ジャッド・ネエマン監督
■イスラエルからの提案、ガザ地区を第二のシンガポールに
【被占領地エルサレム:アーマール・シハーダ】
ガザ地区からイスラエル南部に対してのミサイル攻撃が繰り返され、イスラエルの軍事・政治指導部への脅威は高まり、同地域での突発的な情勢悪化の危険が警戒されている。そうした中、イスラエルの映画監督ジャッド・ネエマン氏はある提案を示した。ネエマン監督は著名な大学講師でもあり、ユダヤ人国家における業績に対する最高の栄誉として送られるイスラエル賞の受賞者の一人でもある。その同監督の提案とは、双方の意思決定者における相互理解の計画であり、それを段階的に実施することで、イスラエルとガザの間の停戦を確実にするというものだ。そして、最終段階ではガザ地区を第二のシンガポールにするという。
この提案によると、(まず第一段階として)イスラエルが「ハマース」に対しガザ地区の包囲を解除して見せる代わりに、「ハマース」は恒久的な休戦を宣言する。次に第二段階で、「ハマース」はガザ地区の住民の利益に資するよう同地区の開発プロジェクトの実施に尽力する。そして第三段階で、1960年代にシンガポールで行われたものと同様の開発計画が、ガザ地区に適用される必要があるとした。
ネエマン監督は、「ハマース」に対して圧力をかけるための国際的な動きが必要であると考えている。また同監督は、同組織に対して暴力的な闘争手段を放棄し、深海港や国際貿易センターをもった先進都市の建設にすべてを投資するよう呼びかけなければならず、そうすることでガザ地区はシンガポールのような都市に生まれ変わるとの考えを述べた。
同様に、ネエマン監督はベンヤミン・ネタニヤフ政権に対して、目を覚ましトルコの声に耳を傾けるよう呼びかけた。トルコは、マルマラ号事件(訳注:2010年5月、ガザに援助物資を運んでいたトルコ船舶マーヴィーマルマラ号が、イスラエルによって襲撃された事件)後のイスラエルとの和解の条件として、ガザ地区の包囲解除を提示している。
ガザ地区とシンガポールの情勢比較について、ネエマン監督は「50年前、シンガポールは現在のガザ地区と同等と言っていいほど複雑な国家と見なされていた。また同国の面積はガザ地区の面積と比べて若干大きい程度でそう大差ない」と述べた。さらに同監督は、「1950年代後半のマレーシアの人口は、およそ150万人程度と現在のガザ地区の人口と近似していた。そしてその人口構成は、中国人、タミル人、マレーシア人、インド人から成っていた」と説明した。
(後略)
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:33015 )