エジプト:ハーリド・サイード殺人事件、被告2名に懲役10年
2014年03月04日付 Al-Ahram 紙
■ハーリド・サイード殺害容疑の警官2名に懲役10年
【アレキサンドリア:ラーミー・ヤースィーン】
アレキサンドリア刑事裁判所は、ハーリド・サイード殺害事件で、スィーディー・ガービル警察署に勤務する警察官であるムハンマド・サラーフとアワド・スライマーン被告に対して、懲役10年の判決を下し、これ以前の民事訴訟の判決を棄却した。
この判決は、同裁判所長官アワド・ハリーファ氏、および陪審員のマムドゥーフ・アブドゥッダーイム、ムスタファー・ラシャード、事務局員イブラーヒーム・アーミル、ムハンマド・サーリフらによって下された。
司法筋が本紙に明らかにしたところによれば、判決の諸理由・根拠を裁判所が提出した後、被告2名には破棄院に対して再度、最終上訴を行う権利がある。同情報筋が付言したところによれば、それらの判決理由・根拠には本事件の記述ならびに登録にかんする変更も含まれる。被告2名は、すでに第1審で過失致死傷罪で最大の刑罰である懲役7年の判決を言い渡されているが、裁判所が厳罰化を行ない、懲役期間を7年から10年へ増やしたことは、(刑法)第282条第2項を適用し本件の登録容疑を変更することを意味する。この条文には不当逮捕と身体的拷問行為に関する容疑が含まれている。法律によれば、この罪の最大刑は懲役15年である。
(後略)
*訳注:ハーリド・サイードは2010年6月アレキサンドリアのネット・カフェで警官に殴打され死亡した青年。2011年1月に始まったエジプト革命で、ネット活動家ワーイル・グナイムがその死を悼み「われわれはみなハーリド・サイードだ」の名称でフェイスブックのグループを立ち上げたことにより、権力の横暴に対する抵抗の象徴となる。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:33143 )