エジプト:カタールからのアラブ諸国大使召還を支持、カタールを非難
2014年03月07日付 al-Hayat 紙
■エジプト:カタールからのアラブ諸国大使召還を支持、「アラブ民族の安全を乱している」としてカタールを非難
【クウェート:ハムド・ジャーシル、カイロ:本紙】
エジプト政府は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バハレーンによるドーハ(カタール)からの大使召還の決定を支持するとともに、「アラブ民族全体の安全を脅かしている」としてカタール政府を非難した。これに対して、クウェート政府国務大臣のシャイフ・ムハンマド・アブドゥッラー・ムバーラクは昨日(6日)、カタールからのクウェート大使召還を否定した。同大臣は記者会見で「クウェートはかつても今も危機における調停者の役割を担っており、現在湾岸諸国間に高まっている危機的事態に対してもクウェートはこの立場を守っていく」と語ったと、「アルアーン」紙電子版は伝えている。一方、カタール政府に近い筋が語ったところによれば、カタールはユースフ・カラダーウィー師を追放することも同師に箝口令を布くことも拒否しているという。
エジプト政府は昨日閣議後に声明を発表し、エジプトはサウジアラビア、アラブ首長国連邦、バハレーンがカタールからの大使召還を決定したことを支持し、「その決定によってカタール政府が従来の路線を修正し始めるのを注視している」と述べ、また「カタール政府の行為はエジプト人民の意志と利益に反するものである」としてエジプトの不快感を表明した。
同声明は、先月(2月)上旬以来カイロにいる駐カタール・エジプト大使が近日中にカタールへ戻ることはないとしたうえで、同大使の本国召還状態が続いているのは、エジプト国家主権に関わる重大な政治判断にもとづいて決められたことだと明らかにし、「エジプトは国民の運命を弄ぶような企てを国の内外を問わず決して見逃しはしない」と付け加えた。
また同声明はカタールが「アラブ民族にとっての民族的安寧秩序を乱している」と非難し、さらに次のように述べた。「カタールの問題はカタールにとってばかりか、大多数のアラブ諸国にもかかわる問題である。だから、アラブ民族が深刻な困難に直面している中で、カタールは、アラブの民族的協力、一致団結、民族的安寧秩序を守る側に立つのか、あるいはそれと反対の立場に立つとともにその結果生じることに責任を負う覚悟をするのか、どちらの立場に立つのかをはっきりさせねばならない。それが、エジプトのカタールに対する確固たる立場である」。ところで、エジプトのナビール・ファハミー外相は大臣職再任直後の記者会見において「カタール大使はカイロに駐在しており、他国のアラブ大使と全く同等に処遇されている」ことを強調した。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:33156 )