ヨルダン:国王と米国務長官、パレスチナ・イスラエル交渉最新情勢について討議
2014年03月08日付 al-Hayat 紙

■ヨルダン:ヨルダン国王アブドゥッラー2世とケリー米国務長官がパレスチナ・イスラエル交渉の最新情勢について討議

【アンマン:本紙】

ヨルダン国王アブドゥッラー2世は、昨日ヨルダン南部のアカバで急遽行われたジョン・ケリー米国務長官との会談の中で、イスラエル・パレスチナ間で今後行われるいかなる交渉も「ヨルダンにとって最重要事項である」と改めて明言した。

ヨルダン王室庁は短い声明を発表し、「ヨルダン王国短期間訪問中のケリー米国務長官と国王は、現在行われているパレスチナ・イスラエル交渉の最新情勢および交渉経過について討議した」と伝えた。

同声明は、国王が「イスラエル・パレスチナ二国家共存による解決、国際法・人権規約にもとづく諸決議、パレスチナ人民への正当な諸権利賦与およびパレスチナの土地に1967年ボーダーを境としてイスラエルと接する安全で平和なパレスチナ独立国家(首都は東エルサレム)の建設に結びつくアラブ平和の実現、等々の目標にむけて中東の公正で包括的な和平実現に全力をあげるために、全当事者・国際社会の支援がきわめて重要である」と強調したと伝えた。さらに同声明は、国王がイスラエル・パレスチナ二国間交渉の最終的段階における諸問題に関して「それらはヨルダンにおける最重要ランクに位置する問題だ」と述べ、交渉の成り行きが「ヨルダンにとって最重要事項である」と強調したと述べた。

国王の補佐官は「ケリー米国務長官は国王との会談の中で、最近アメリカを訪問したイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との会談にバラク・オバマ大統領とともに臨んだことに言及したが、会談の詳細は明かさなかった」と述べ、また「オバマ大統領はアメリカの和平交渉支援策の一環として、今月(3月)中旬マフムード・アッバース・パレスチナ自治政府大統領と会見することになろう」と付け加えた。

ケリー国務長官は数ヶ月前から、紛争の最終的調停を円滑化するため二国間交渉の「枠組み」について合意するようイスラエル・パレスチナ双方に説得を試みてきたがその効果はなかった。二国間交渉は9か月続いて今年4月下旬に終了する予定になっているが、ケリー長官は先月(2月)、交渉は終了期日以降も継続されるだろうと発表した。

ケリー国務長官は先月(2月)パリでアッバース・パレスチナ大統領と会見したが、アッバース大統領はイスラエル・パレスチナ紛争調停に関するケリー提案を「受諾不能」とみなした。会談直後にパレスチナの高官は次のように述べた。アッバースに示したケリー提案は「受諾不能」である。ネタニヤフが「イスラエルはユダヤ人国家である」ことを和平合意の基本要素とするよう要求しているのを承知の上で、ケリー提案はイスラエルがユダヤ民族主義(シオニズム)に基づくユダヤ人国家であることを認めているため、同提案はイスラエルとの「枠組み合意」の土台とはなりえないのだ。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:佐藤早於里 )
( 記事ID:33175 )