続々釈放―エルゲネコンなど有罪者
2014年03月10日付 Milliyet 紙

司法界は忙しない一日を送った。イスタンブル第13重罪裁判所の「釈放却下」決定の後、事態は大きく動いた。
イスタンブル第20、第21重罪裁判所は、トゥンジャイ・オズカン氏、セダト・ペケル氏、レヴェント・ギョクタシュ氏の釈放を決定した。
この3人に続いて、ケマル・ケリンチスィズ氏についても釈放の決定が下された。ケリンチスィズ氏に続いて、行政裁判所を襲撃したアルプアルスラン・アスラン氏とドゥルスン・チチェキ大佐も釈放された。しかしチチェキ氏はバルヨズ裁判の有罪判決を受けているため、引き続き拘置される。イブラヒム・シャーヒン氏も釈放決定を受けた。

第8重罪裁判所はヤルチュン・キュチュク氏の釈放を決定した。
エルゲネコン裁判で、ハサン・ウースズ氏、アラアッディン・セヴィム氏、テーメン・メフメト・アリ・チェレビ氏、シェネル・エルウイグル氏、メルダン・ヤナルダー氏も釈放された。
ドウ・ペリンチェキ氏、ムザッフェル・テキン氏、メフメト・デミルタシュ氏、オクタイ・ユルドゥルム氏、ヒクメト・チチェキ氏、ハサン・アッティラ・ウウル氏も釈放された。ヴェリ・キュチュク氏の釈放要求は却下された。

今日、司法界は忙しない一日を送った。イスタンブル第13重罪裁判所が33人のエルゲネコン被疑者の釈放要求を却下したとの報道の後、次々と事態が動いた。第13重罪裁判所は、特別権限裁判所(ÖYM)を閉鎖する権限は国会ではなく裁判官・検察官高等委員会(HSYK)にあると発言した。しかし裁判官・検察官高等委員会は、この裁判所の判断は誤っているという内容の発表を行なった。裁判官・検察官高等委員会のイブラヒム・オクル第一局長は、「イスタンブル第13重罪裁判所は特別権限裁判所の廃止とともに機能しなくなる」と述べた。

・続々と釈放
特別権限裁判所の廃止、最高禁錮期間5年への短縮、エルゲネコン裁判所が理由付きの判決を書いていないことについて、憲法裁判所が「権利侵害」判決を下すと、次々と被疑者が釈放された。

■現在までに釈放された人々

トゥンジャイ・オズカン氏
セダト・ペケル氏
レヴェント・ギョクタシュ氏
ケマル・ケリンチスィズ氏
アルプアルスラン・アスラン氏
ドゥルスン・チチェキ氏
ヤルチュン・キュチュク氏
ハサン・ウースズ氏
アラアッディン・セヴィム氏
シェネル・エルウイグル氏
メルダン・ヤナルダー氏
テーメン・メフメト・アリ・チェレビ氏
ドウ・ペリンチェキ氏
ムザッフェル・テキン氏
メフメト・デミルタシュ氏
オクタイ・ユルドゥルム氏
ヒクメト・チチェキ氏
ハサン・アッティラ・ウウル氏
イブラヒム・シャーヒン元・特別機動局副局長

・釈放要求が却下された人々
裁判所は、ヴェリ・キュチュク退役准将、メフメト・ベドリ・ギュルテキン労働者党党首代理、エルカン・ウンセル労働者党副党首、ウルサル放送局のトゥルハン・オズル代表、ハサン・アタマン・ユルドゥルム退役大尉、レヴェント・エルソズ退役准尉の釈放要求を却下した。

・釈放の理由
裁判所によるトゥンジャイ・オズカン氏、レヴェント・ギョクタシュ氏の釈放理由は次の通り:被疑者が拘置されていた期間、証拠が集まり隠蔽の疑いが無くなったこと、被疑者には決まった居住地があること、判決が受け入れたとしても最終決定までにかかる時間を考慮すると判決が覆された場合に賠償が不可能なほど不当な扱いに繋がりうること、拘置は予防策であること、同様の立場ですでに釈放された被疑者がいるため、この状況が彼らの正義を傷つける可能性があること。

・アルプアルスラン・アスラン、ドゥルスン・チチェキは釈放されず
ドゥルスン・チチェキ退役大佐は、バルヨズ裁判の有罪判決を受けているため釈放されない。行政裁判所を襲撃したアルプアルスラン・アスラン氏は、裁判中に裁判官を侮辱したため裁判にかけられ4年2カ月の禁固刑を言い渡されたことが分かった。この侮辱罪を受け入れたとされるアルスラン氏は、この罪のため引き続き拘置される。

■今日何が起きた?

・第13重罪裁判所は、33人の釈放要求を却下
イスタンブル第13重罪裁判所は、トゥンジャイ・オズカン氏、ヴェリ・キュチュク氏、ドウ・ペリンチェキ氏らを含むエルゲネコン裁判の被疑者33名の釈放要求を却下した。

・「国会による特別権限裁判所の閉鎖は憲法違反」
エルゲネコン裁判所は、自身に関する批判に対しスィリヴリで記者らを刑務所に立ち入らせず返答した。まずトルコ大国民議会(TBMM)には裁判所を廃止する権限がないとし、これは憲法に違反していると述べた。またこの件に関し権限と責任があるのは裁判官・検察官高等委員会(HSYK)であり、それに関する不平を伝えたと語った。

12時10分、(訳注:エルゲネコン裁判を担当する裁判官)ハサン・ヒュセイン・オゼフェ氏、ヒュスニュ・チャルムク氏、セダト・サミ・ハシュルオール氏は、金曜日にイルケル・バシュブー元参謀総長による釈放要求について(第20)重罪裁判所が決定を下したこと、しかし実際にそうした権限と責任を負う裁判所は彼ら(訳注:イスタンブル第13重罪裁判所)であることを明らかにした。

彼らは裁判所で行なわれた拘置中の被疑者の(釈放)申請について、全ての罪について5年間という勾留期間を考慮した上で、申請した被疑者の現在の状況を継続する方向で決定を下したと述べた。裁判所は自身に関する批判についても、これほど広範囲に及ぶ事例について理由付きの判決が15日間で書かれるのを期待することは、論理にも道徳にも反していると述べた。裁判所は、33人の釈放要求を拒否した。

・「この裁判所はもう機能しない」
第13重罪裁判所のこの決定の後、裁判官・検察官高等委員会(HSYK)イブラヒム・オクル第一局長は、エルゲネコン被疑者らの釈放に関する第13重罪裁判所の決定は誤りであるとし、「特別権限を持った裁判所の廃止に伴い、もはや(この裁判所は)機能を果たせない」と述べた。
裁判官・検察官高等委員会は、行なわれている報道を認め、イスタンブル第13重罪裁判所の決定を調査することを決めた。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:33192 )