アンカラ・イスタンブル間高速鉄道、完成近づく
2014年03月15日付 Yeni Safak 紙
アンカラ・イスタンブル間の旅程を3時間に短縮するアンカラ・イスタンブル高速鉄道(YHT)線計画が完成に近づいた。アンカラとイスタンブルの間の移動を3時間に短縮するYHT線の開通によって、旅客輸送の10%を占める鉄道のシェアは、78%に上昇すると見られている。
トルコ共和国国営鉄道(TCDD) のイサ・アパイドゥン副総局長は、試験車ピーリー・レイス号を用いて行われた同路線の試験走行に際し、アンカラ・イスタンブルYHT線についてトルコの最も重要な高速鉄道計画であると述べた。
アパイドゥン氏は、すでにアンカラ・エスキシェヒルYHT線を開通させていることに触れ、次のように述べた。
「エスキシェヒル・ペンディク間の敷設は完了した。3月以来地域的なテストを開始し、現在全線を通したテストと認可の獲得を進めている。エスキシェヒル・イスタンブル間で我々が敷設した鉄道は266キロメートルに達する。ピーリー・レイス号は、50近いパラメーターを測定し、診断する車両だ。テストの際にはエスキシェヒル・ペンディク間を通して規格外の測定値があれば、その場で取り除いている。
テストは、60、80、100、120キロと段階的に走行可能な最大速度まで行われている。この路線における最大走行速度は250キロで、テストは時速275キロで行っている。これに続いて運用テストと同時にトラフィック・テストと呼ばれる信号のテストも始めている。これらのテストが完了した後、旅行に向けたすべての点のパラメーターが基準内に収まれば、旅客の輸送が開始できる。
■エルドアン首相の演説と同時にYHTのテスト走行
一方、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の参加するディロヴァスのイスタンブル・ブルサ・イズミル自動車道イズミト湾橋ケーソン沈下式典が、アンカラ・イスタンブルYHT線のすぐそばで行われた。式典の場にいた人々は、エルドアン首相の話を聞く一方、テスト走行が行われるYHTテストの通過も見た。
■ピーリー・レイス号で路線の「MR検査」
アンカラ・イスタンブルYHT線の測定テストは、世界で5・6台の試験車の1つであるピーリー・レイス号を使って行われている。ピーリー・レイス号は、カテナリー式架線とパンタグラフの通電、加速による振動の測定、線路の形状の測定を時速60キロから開始して行う。その後時速80、100、120、140キロで測定を続け、最終的には時速275キロに達したところで完了となる。測定によって、線路に問題があれば発見して取り除かれる。言い換えると、ピーリー・レイス号は路線の「MR」を撮影する。
3500万リラをかけたYHTに対し、1400万リラの追加費用をかけて組み立てられた測定機器を備えるピーリー・レイス号は、50の異なる測定を行うことができる。
アンカラ・イスタンブルYHT線のうち276キロメートルのアンカラ・エスキシェヒル区間は、2009年に開通した。敷設が完了したエスキシェヒル・ペンディク間の266キロメートル区間は、ピーリー・レイス号で信号、路線、架線のテスト完了後、開通する予定だ。
■アンカラ・イスタンブルYHT線
アンカラとイスタンブルの間の移動を3時間に短縮するYHT線の開通によって、旅客輸送の10%を占める鉄道のシェアは78%に達すると見られている。
アンカラ・イスタンブルYHT線は、ポラトル、エスキシェヒル、ボズュユク、ビレジク、パムコヴァ、サパンジャ、イズミト、ゲブゼ、ペンディクの9つの停車駅からなる。最後の停車駅ペンディクの在来線でマルマライ線に接続する予定のアンカラ・イスタンブルYHT線が開通すれば、2都市間の旅程は3時間に、アンカラ・ゲブゼ間は2時間半に短縮される。
アンカラ・イスタンブルYHT線では1日に約5万人、年間1700万人の利用が目指されている。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:33240 )