クルチダルオールCHP党首「エルドアンはスーダンにでも行け」
2014年03月25日付 Hurriyet 紙


共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は、デニズリ県で市民に呼びかけた。クルチダルオール党首はエルドアン首相を批判し、「彼にお似合いの国を見つけた。それはオマル・アル=バシールの国スーダンだ」と述べた。

クルチダルオールCHP党首はチャルダク空港に到着後、チャルダク市とボズクルト市、ホナズ市のコジャバシュ町、カクルク町を訪れ市民に挨拶をした。午後1時に開始する予定のオザイ・ギョンリュム広場での集会に、各町への訪問のため1時間遅れでやって来た。集会前に降った雨が市民を困らせた。一部の市民は持ってきた傘をさしたが、傘がない人たちは新聞紙や党旗で雨をよけようとした。集会にはCHP副党首のアドナン・ケスキン氏およびビュレント・テズジャン氏、デニズリ県選出国会議員のイルハン・ジハネル氏、首長立候補者らが参加した。

オザイ・ギョンリュム広場で約2万人に呼びかけたクルチダルオールCHP党首は、支持者らの「ケマル首相」というスローガンとともに演説を始めた。クルチ ダルオール党首は、「それが実現することを願っています。首相として再びデニズリ県を訪れることを願っています。デニズリ県は3月30日に無法者の、泥棒の支配を終わらせ、人民の政府を作るのです。ご覧の通り雨が降っています。雨は恵みをもたらします。女性のみなさん、あなたがたは家の掃除を、春の大掃除をしますよね。3月30日に大掃除をする準備はいいですか?正直、レジェプが聞いたら憤慨するでしょう。彼は我々のことを気にかけるでしょうか?しかし首相の関心は他のことにあるのです」と話した。

集会の参加者たちの「泥棒タイイプ」というスローガンを受けてクルチダルオール党首は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の亡命国を見つけたと述べた。「CHP政権になったら、首相は国外亡命するでしょう。ほら、ここに書いてあります。彼にお似合いの国を見つけました。それはオマル・アル=バシールの国スーダンです。スーダンのオマル・アル=バシールのもとに逃げるでしょう。バシールは虐殺行為によって、国際刑事裁判所で起訴され有罪判決を宣告されました。若い何千人もの子供たちを殺し、汚職を行いました。行って二人で話せばいい。バシールは、私はこれだけ持ってきたと言うでしょう。首相は、あなたのは作り話で、私は850億ユーロ持ってきたと言うでしょう。お互いに話し合えばいい。どこにでも行ってしまいなさい。私は彼を連れてきて独立法廷で裁判にかけさせます。誰も心配する必要はありません。バシュチャラン[註:エルドアン首相のこと]は、「なぜ私を泥棒と呼ぶのか」と私を訴えたらしいですが、実際には私は言っていません。あなたは広場を見ているのです。首相は、訴えれば私が恐れて彼を避けると思っているのです。あなたは靴箱を恐れる首相です。我々の希望は若者たちです。自身の考えを140字で伝える若者たちのツイートを恐れる首相を、あなたがたは見たことがありますか?しかし彼は恐れているのです。独裁者は恐れるものです。我々の若者たちは(石から水を搾り取るように).非常に力強い。しかし、ツイートから水は絞りとれなかった。(ツイッターを)禁止にしたのです。我々はものともしません。好きなだけ禁止しなさい。CHP政権においては、我々は物言うトルコを作ります」と話した。

■全国民に家族保険を

ケマル・クルチダルオールCHP党首は、共和人民党史において初めて53人もの女性が首長立候補者となり、将来は女性立候補者数が更に増加するだろうと述べた。また、「女性の手が触れたところには掃除もおのずとやってくる。政治においても、あなたがたが掃除をすることを願っています。バシュチャランは、あなたたちのスカーフを使って政治を行っていました。私はそれをとったのです。スカーフを着用しない人も着用する人も、全ての女性の居場所は私の頭の上にあります。CHP政権においては、無収入または最低賃金以下で暮らす家族全員に保険をつけます。女性の口座には最低賃金によって金額が振り込まれます。女性は支出額を引き落とすことになります。これは私の、この国に対する約束です。CHP政権においては、どんな子供たちも空腹のまま寝させることはありません。卑怯者を必要とさせません。子供たちは社会国家の保護下に置かれます」と述べた。

■「若者は自由のために票を使いなさい」

クルチダルオール党首は、演説を次のように続けた。「みなさんは今まで、このバシュチャランが失業者について言及したことを聞いたことがありますか?息子のビラルを含め一族全員の仕事は、努力してお金を得る仕事ではありません、お金を蓄える仕事です。ハラームな(禁じられた)お金です。この選挙で250万 人の若者が初めて投票箱の前に来て、初めて投票権を行使します。若者はこの選挙で自由や安心を支持して、あるいは独裁者を支持して投票権を行使します。若者たちにはっきりと言います。自由を支持して票を使ってください。自分の考えを表明してください。若者たちが考えを自由に表明する保証には、私がなります。心配する必要はまったくありません。遅くとも2年以内に全て大学生が国にとどまるようになるでしょう。その国とは、今のこの国ではありません。安心して勉強できるようになるのです」

■「働く定年退職者の年金の削減は行われない」

働く定年退職者の年金削減は行われないと述べたケマル・クルチダルオールCHP党首は、「自営業者のみなさん。あなたがたは公正発展党(AKP)に投票していますね。敬意を表しますが、このことも知ってください。自営業者は政府の負担にはなりません。自営業者は政府の要です。農業従事者にも約束します、ディーゼル油は1.5リラになります。農業従事者のみなさん、選挙では手を胸にあてて思うままに行動してください。トルコは素晴らしい国です。なんでもあります。唯一欠けているものはクリーンな政府です。私がこれらのことを言っても、バシュチャランは今言うことができません。かつては言っていました。「金をどこから見つけるのか?」トルコは大国です。グルジアには石油はないし、我々にもありません。グルジアではディーゼル油はリットル2リラですが、トルコで は5リラです。農業従事者のみなさんは、明日投票箱に向かいますよね。手を胸にあてて考えてみてください。なぜ私に世界で最も高いディーゼル油が売られるのか、と。誰かが物資を運び、領収書をあなた宛てに切っている。この国にはお金があります、欠けているものはクリーンな政府です」と話した。

クルチダルオールCHP党首は、自身が政府を批判したためにAKP支持者が機嫌を損ねることは望まないとし、次のように述べた。「3月30日、我々はすべきことをします。私が政府を批判しているからといってAKP支持者が気分を害するべきではありません。誰もが好きな政党に投票することができます。ただ誠実になってほしいのです。考えて、汚職や禁止、貧困において我々がたどり着いた状態に目を向けてほしいのです。道徳的公正は国民の良心です。公正は北極星のようなものです。北極星はあるべき場所に留まり、宇宙全体がその周りで回っています。我々は公正そして道徳を切望しています。あなたがたにも私にもその義務があります。その日は、共和国を、国旗を、民主主義を要求する日です。市民を一人説得してください。もう分裂し、互いを区別することはやめましょう」

ケマル・クルチダルオールCHP党首は演説後、広域市市立長候補者のキャーズム・アルスラン氏および他の首長立候補者らとともに市民に挨拶をし、カーネーションを投げ渡した。クルチダルオール党首は集会後、ウシャク県に向かった。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:33321 )