イスラエル:キャンプ・デーヴィッド合意から35年、合意前に行われた秘密会談とは
2014年03月26日付 al-Hayat 紙
■キャンプ・デーヴィッド合意から35年…合意前に行われた秘密会談
【占領地エルサレム、ベイルート:アンマール・シャハーダ、本紙】
イスラエルは、「キャンプ・デーヴィッド」合意調印から35年目の節目として、同合意の前にエジプトとイスラエルの間で交わされた連絡調整や、イスラエル側の決議採択の行程を記した文書を公開した。
同文書は和平プロセスに対するイスラエル側の視点を示している。また、文書にはイスラエル内での話合いの内容や、当時イスラエルの首相だったメナヘム・ベギン元首相とアメリカのジミー・カーター元大統領、そしてエジプトのアンワル・サーダート元大統領の間で行われた会談の内容が含まれている。
また、同文書はイランでのクーデターとシャー体制の崩壊が交渉の遅れに影響を残したと記しており、1979年2月6日にカーター元大統領がベギン元首相に宛てたメッセージについても記している。すなわち、イスラエル・エジプト間の合意はイラン革命に対する最良の対応となり、過激派勢力の対立の渦中にある中東の安定を実現することに資するという内容だ。
公開された文書で注目すべきは、エジプトの側が合意にエルサレム(帰属)問題へのアプローチも含めることを要求したことに見られるように、エルサレムや入植地の問題が取り上げられる部分については、イスラエルがこれを完全に拒否したという点である。
また(上述したイスラエル内での)話し合いの中で、当時のモシェ・ダヤン元外相が出席者に対し、自身がエジプトとアメリカと会談を行ったことを伝えた(模様が文書に記されている)。そしてその会談で、エジプトが神殿の丘にイスラームの旗を掲げることを要求していることが明らかになった。同会談において、ベギン元首相はいかなる旗の掲示も拒否する意を示し、次のように述べたという。「われわれに良心がなければ、ユダヤ人に神殿の丘での礼拝を許可しない措置すらとっていない。宗教上の旗を掲げることは、ユダヤの民にとっても聖なる場所である神殿の丘が、ムスリムの下に従属することを意味する。われわれにそんなことはできない。モスク(岩のドームとアル=アクサー・モスク)は確かにムスリムの聖地であろう。しかし、神殿の丘にイスラームの旗を?ユダヤ人の聖地に?」
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:33326 )