ヤロヴァ市長選において1票差で公正発展党(AKP)が勝利したと発表された後、共和人民党(CHP)とAKPの異議申し立てを市の選挙管理委員会が認めた。124個の投票箱が再び数え直され、公式結果ではないものの、CHPの候補者であったヴェファ・サルマン氏が6票差で市長に当選したことが明らかになった。ヴェファ・サルマンCHP党員は涙をこらえることができなかった。
ヤロヴァ市長選にて、初日にはAKPの候補者であるヤクプ・コチャル氏が1票差で当選したと発表されていたが、CHPは第1137番の投票箱に入れられた(各党分の)154票が1票とされており、それらの票は人民の民主主義党(HDP)に投票されていたことを明示した上で抗議を行った。
後になり、AKPへは59票、CHPへは65票の、無効票が再び振り分けられるよう求めた。不服申し立てを承認したヤロヴァ選挙管理委員会は、124個の投票箱を数え直すことを決定した。昨晩から続けられ早朝に終わった再開票の結果、ヤロヴァ市長に非公式ではあるがCHPのヴェファ・サルマン氏が当選したことが明らかになった。サルマン氏のAKPの候補者であるヤクプ・コチャル氏との票差は早朝までは5票とされていたが、6票であることが発表された。
■27,229票で市長に選ばれた
市の選挙管理委員会により結果が発表されるや、CHP国会会派副代表でヤロヴァの国会議員であるムハッレム・インジェ氏はヤロヴァ裁判所の前で待っていた党員らに声をかけ、ヤロヴァの全ての市民に感謝の意を述べた。インジェ国会議員は、「本日、一勝ゼロ敗ではなく二勝ゼロ敗となった。日曜日に選挙で勝ち、今日もまた勝った。これで2-0になった。AKPは全てに対し抗議した。その不服申し立ての結果、親愛なるヴェファ・サルマン氏が27,229票でもってヤロヴァの新市長に当選した。AKPの抗議がこの結果に結びついたのだ。今後は盗まれでもしない限り、いかなることも変えることができない、なぜなら全ての異議申し立てを受け選挙管理員会が結論を出したのだから。情報及び記録は我々の手の中にある。選挙の間投票箱のそばで我々の権利を守り、投票箱のそばでそして校庭で我らの票が無駄にならないよう、一生懸命働いてくれた選挙関係者に、右派、左派、理想主義者、ナショナリスト、イスラム主義者、世俗主義者、東部の者、西部の者、全ての者に、すべての共和国主義者、アタテュルク主義者、我々、我が党及び候補者へ心を開いてくれた全ての国民へ、アレヴィー、スンナ派、シャーフィイー学派の人々へ、区別することなく、全ヤロヴァ市民に感謝申し上げる。」と述べた。
■「全ヤロヴァの市長になる」
非公式であるものの、市長に当選したヴェファ・サルマン氏が短いが演説を行った。サルマン氏は、「私は最初から勝利することを心から信じていた。テレビ(の取材)に対しても『この選挙では我々が勝つ』と言っていた。平静でいて全く興奮しなかった。彼らが私を激励する必要があったときも私が彼らを鼓舞していた。正義が二度目に姿を現した。わが党のだけでなく、全ヤロヴァの市長になる。」と述べた。
■涙をこらえきれなかった
当選したヴェファ・サルマン新市長は発言した際に涙を流した。その後党員が喜びをあらわすなか、インジェ氏とサルマン氏とCHP党員らはヤロヴァ裁判所を去って行った。
■AKPの会見
AKPのヤロヴァの国会議員であるテメル・ジョシュクン氏は、ムスタファ・ペフリヴァン県知事と開いた会議で選挙結果を分析した。市の選挙管理委員会に対しなされた異議申し立てに関し、投票が数え直されたことに触れたジョシュクン国会議員は、「120個の投票箱が再集計され、この中の108もの無効票が有効となったことが問題とされた。うち65票は我らが公正発展党のものであったと判明した。残りの43票はというと共和人民党(CHP)に入った。しかしながらその前の物理的ミスのせいで、数えられた票のいくつかがCHPのものとなったことでバランスが変わったのだ。何が違いをもたらしたのか検討していく」と述べた。
■「ヤロヴァで4郡と5市を獲得した」
ヤロヴァでAKPとしては選挙に勝利したと語ったジョシュクン国会議員は、「当然のことながら民主主義の素晴らしさがここに表れている。おそらく困難や厄介事もあるだろう。あなた方には権限を要求する資格もあるし、不正を被った者の被害を保障するケースもある。我々は以下のことに気付いた;すなわち今回のことで、数え直されていないほかの投票箱への我々の疑惑が高まった。したがってこの法的闘争を、そして合法的闘争を今後の段階においても、法が我々に認めた権利の中で、行っていくつもりだ。というのも両者の違いは明白だからだ。一部の人々にとってこの我々の異議申し立ては大変なことになった。我々はヤロヴァにおいて選挙の勝者である。トルコにおいてはもはや議論の余地がないほど圧勝した。我が党が獲得した票と市は明らかである。ヤロヴァでも4郡と5市を勝ち取った。県に関しても今のところ明白である。したがって我々はトルコにおける最も強力な党ということだ。地方選で党が一丸となって戦えば、結果は一目瞭然だ。」と述べた。
■「トルコ国民のどんな決定に対しても、我々は敬意を表する」
誰が当選証書を獲得しようが、祝福するという旨を述べたジョシュクン国会議員は、「我々はこの違いを探していく。しかし誰かの醜い攻撃には激しく非難する。我らが国民はいかなる決定に対しても敬意を表する者だ。このプロセスは続いていく。だがしかし、そのプロセスの中で当選証書を手にした同胞が誰であろうと、我が党の候補者であろうと彼を祝福し、たとえCHPの候補者であっても彼を祝福し、幸運を祈る。」と語った。
2014年地方選の結果は以下の通り:
CHPのヴェファ・サルマン候補者:27,229票
AKPのヤクプ・コチャル候補者:27,223票
MHPのアフメト・カプラン候補者:3,390票
HDPのトゥンジャイ・トゥランル候補者:2,101票
SPのジェラル・コルクマズ候補者:1,298票
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( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:33385 )