モロッコ:交通安全啓発キャンペーン
2014年03月31日付 al-Hayat 紙


■モロッコ:交通安全啓発キャンペーン…実践を待つ政府計画

【ラバト:ファーティマ・アーシュール】

マグレブ諸国では交通事故により、毎年およそ1万人が亡くなり、数万人の負傷者が出ている。統計資料によると、マグレブ諸国では若者がほとんどの場合交通事故の第一の犠牲者であり、60%を占める。

交通安全の分野で活動している諸団体は、啓発プログラムを通じて新たに意識を植え付けることを目指している。その中に、国連で承認されたモロッコ青年連盟があり、交通事故削減に特化したキャンペーンを行ってきた。この団体は、経済学・商学の国際的学生団体、のモロッコ支部AIESEC Marocである。

この団体は、世界最大の団体で100か国に32000人のメンバーを抱えている。そのモロッコ支部は、交通事故防止国家委員会とともに救命プログラムに参加してきた。このプログラムは、わずか4年前に施行された新たな道路交通法を後押しするためのものである。このプログラムは、教育機関においての「若者から若者へ」というやり方を基本とし、国際的な専門家の参加を得て、トレーナー要請コース、セミナー、啓発活動、ワークショップなどを通して実施される。その目的は、訓練された若者が、適正に、より広範な青年の集団に路上での生命の保護というメッセージを伝えるための変化を起こすことだ。

また同じく、若手モロッコ人エンジニアのユーセフ・アーイト・アリーさんによる発明は、未だ現場で実用化されていない。これは、2つの装置で、その1つは運転手に、もう1つは視覚障害者に役立つものであり、これらは交通事故を減少させる効果を持つ。この1つ目の装置は、昼も夜も、雨でも霧でも車内で信号機の動きを追っている運転手に役に立つ。一方で、2つ目の装置は、付き添いなしでも視覚障害者が道路を横断できるよう設計されている。

専門家が述べたところでは、「法律と罰則はこのような被害を減らすのに十分ではない。そうではなく、大惨事を起こしうる道路の危険性を社会が認識するように、意識を広めなければならない。啓発のサイクルが広がり、全ての階層や年齢層に行き渡らなければならない。さらには、広告ポスターやパネルを通じた路上での啓発により、学校での意識向上へとその動きを移転すべきである。そこでは、路上の安全の根本を意識する精神を植え付けるために教育的な日常生活を整えなければならない。最終的には、メディアを通じて人々に路上での一層の注意と警告を呼びかけるキャンペーンをする必要がある。」

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:33389 )